2023年は、アバルトがついにBEVモデルを発表し、中国市場からもコンパクトBEVが送り出されるなど続々とBEVニューカマーが登場したA/B/Cセグメント。一方で既存のガソリンモデルたちも勢いを増し、両者選び難きファンなクルマがたくさん登場して我々を魅了した。(Motor Magazine2024年2月号より)

Cセグメントの動きは小規模。一方でスポーツモデルは熱い

BEVのID.4の販売が日本でも本格化したフォルクスワーゲンは、2023年はその他のモデルの存在感が薄かった印象は否めず。その中で目を引くのはゴルフのハイパフォーマンスモデルである「R」の日本導入20周年を記念した「ゴルフR20イヤーズ」。

画像: フォルクスワーゲン ゴルフR 20イヤーズ。ゴルフのハイパフォーマンスモデル「R」をさらに磨き込んだ特別モデル。これはゴルフRシリーズの日本導入から20年が経ったことを記念するモデルだ。

フォルクスワーゲン ゴルフR 20イヤーズ。ゴルフのハイパフォーマンスモデル「R」をさらに磨き込んだ特別モデル。これはゴルフRシリーズの日本導入から20年が経ったことを記念するモデルだ。

専用チューニングが施された2L直4ターボエンジンはベースモデル比増しの最高333psを発生し、0→100km/h加速を4.6秒でクリア。電子制御式可変減衰力ダンパー「DCC」にも専用モードが加えられている。

また同様に、大型で上級モデルのフル電動化を着々と推進するメルセデス・ベンツも、このカテゴリーに属するモデルたちの2023年のニュースは比較的小規模に留まったという印象。

2月にはAクラス/Aクラスセダン/Bクラス、9月にはCLA/CLAシューティングブレークのマイナーチェンジが実施されたがいずれも主要なメカニズム部分に大きな変更はなく、見た目や操作系のリファイン、インフォテインメント装備のアップデートなどがメインメニューとされている。

最後になるが、バッテリーメーカーが祖業の中国BYDから、日本上陸第2弾として「ドルフィン」が発売されたのも2023年のこのセグメントにおける大きなニュースと言えるだろう。363万円のベースモデルはCEV補助金を用いると200万円代を実現。価格競争力の高いBEVとして見逃せない存在だ。(文: 河村康彦)

画像: BYD ドルフィン。最大で476kmの航続距離を誇る動力性能や、400万円を切る戦略的価格が魅力のモデルである。また、日本市場向けにのみ全高が1550mmに抑えられており、ニーズを考えた努力姿勢が見られるのも特徴のひとつ。

BYD ドルフィン。最大で476kmの航続距離を誇る動力性能や、400万円を切る戦略的価格が魅力のモデルである。また、日本市場向けにのみ全高が1550mmに抑えられており、ニーズを考えた努力姿勢が見られるのも特徴のひとつ。

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