ここまで衝撃的なBEVのSUVはこのマカンが初めて
初代マカンは2014年にデビュー。それ以来、グローバルで80万台以上を販売、そして18年に第二世代に進化、今回取材した新型マカンは第3世代となる。もちろんポルシェのベストセラーモデルで15年〜22年までの間に6回トップセールスを記録。
22年は8万6000台以上を販売、23年も1〜9月ですでに6万8000台以上が納車されている。これは前年同期比15%増である。またマカン購入者の約80%がポルシェの新規ユーザーであるという。
そんなマカンは、このモデルからピュアEV(BEV)になると公表されている。正確には、当面は従来型のICE搭載車も併売されるが、その生産期間が終了するとともに全モデルがBEVとなるわけだ。今回はそんな次期マカンの詳細をレポートする。
このワークショップでは、助手席での同乗試乗もあったが、その衝撃があり、あまりにインパクトが強かったため、まずはその印象から報告したい。
試乗モデルはトップモデルとなるマカンターボである。最高出力450kW(613ps)、最大トルクは1000Nm以上である。これがどれほどハイスペックかというと、タイカン ターボの最高出力500kW(680ps)にこそ及ばないが、最大トルクの850Nmを150Nm以上も上回っている。
これがどういう意味を持つのか、ポルシェセンターライプツィヒのテストコースで思い知らされた。ちなみに新型マカンは、ここの工場で生産される。
まずは発進加速。テストドライバーに「準備はいいか」と声をかけてもらわなければ確実に首を痛めていたぐらい強烈な加速力である。コーナリングも含めハンドリング性能の高さも見せてくれた。ほぼすべてのコーナーをドリフトしながら走るが不安定な挙動を一切見せることなく駆け抜けていき、まるでスポーツカーのようなパフォーマンスを見せてくれた。これほど衝撃的なBEVのSUVにはこれまで乗ったことがない。間違いなく、これまでの経験値を塗り替えてくれた。
オフロードコースも走った。ここでは度の登坂路を楽々と登り、そして下る。あきらから現行ICEマカンを上回る走破性だ。