メルセデス・ベンツ、BMWそしてポルシェ・・・新たな形へと生まれ変わりながらも、それぞれのブランドが育んできた伝統はそこに、確かに受け継がれていた。いや、SUVという形だからこそ、ニュースタンダードたる新たな資質を高めることができたのかもしれない。(Motor Magazine 2024年2月号よりダイジェスト)

それぞれにブランドの誇りを背負った特別な存在

今回試乗したのは、いずれもドイツを代表するブランドである。メルセデス・ベンツ、BMW、そしてポルシェが市場へ投入するSUV。

各々「GLE 300d 4MATIC(以下、GLE300d)」「X7 xDrive 40d エクセレンス(以下、X7 40d)」「カイエン Sクーペ」というモデルで、いずれもカスタマーには気になる存在だろう。

画像: GLE 300d 4MATIC。5mを切る全長ながら、ホイールベースは2995mmを確保している。比較的スクエアなデザインが採用されていることもあり、混雑した市街地でも、その取り回し性は悪くない。2023年9月にマイナーチェンジを受けて、フロントグリル「スターパターン」と呼ばれる小さなスリーポインテッドスターが散りばめられた。

GLE 300d 4MATIC。5mを切る全長ながら、ホイールベースは2995mmを確保している。比較的スクエアなデザインが採用されていることもあり、混雑した市街地でも、その取り回し性は悪くない。2023年9月にマイナーチェンジを受けて、フロントグリル「スターパターン」と呼ばれる小さなスリーポインテッドスターが散りばめられた。

この3モデルの中で、SUVとしてもっともオーソドックスな印象を抱かせてくれるのは、やはりメルセデス・ベンツのGLE 300dだろう。

そもそもGLEの歴史を遡っていけば、初代モデルこそ2015年に当時のMクラスから改称されてのデビューとなるが、それ以前はMクラスとして1997年まで時間を巻き戻すことができる。その伝統と進化の結晶こそが、GLEにとっては最大の魅力と言える。

画像: BMW X7 40d。全長は5170mm、ホイールベースが3105mmと、ボディサイズは3車中最大。2022年11月に一部改良が施されているが、エクステリアで最新型のX7を見分けるもっとも簡単な方法は、「ツインサーキュラー&ダブルライト」と呼ばれる、上下二分割デザインのヘッドライトだろうか。

BMW X7 40d。全長は5170mm、ホイールベースが3105mmと、ボディサイズは3車中最大。2022年11月に一部改良が施されているが、エクステリアで最新型のX7を見分けるもっとも簡単な方法は、「ツインサーキュラー&ダブルライト」と呼ばれる、上下二分割デザインのヘッドライトだろうか。

X7 40dは、BMWの最上級SUVとなる(BMWはSAV=スポーツ・アクティビティ・ビークルと呼ぶ)。2022年にマイナーチェンジが実施され、そのエクステリアやインテリアの仕様は、より魅力的なものに改められた。

そもそも端正なデザインだったX7のボディは、より最上級SUVとしての上質感が高まったような印象をストレートに受ける。

画像: ポルシェ カイエン Sクーペ。3台の中ではもっとも軽量だ(2250kg)。911にインスピレーションを得る事、それはカイエンクーペにとって重要な課題だった。2023年4月にマイナーチェンジを行いヘッドライトが角ばったデザインへ変更されている。

ポルシェ カイエン Sクーペ。3台の中ではもっとも軽量だ(2250kg)。911にインスピレーションを得る事、それはカイエンクーペにとって重要な課題だった。2023年4月にマイナーチェンジを行いヘッドライトが角ばったデザインへ変更されている。

カイエンSクーペのスタイルは、ひと目でそれがポルシェの作とわかるものだった。

それはすなわち伝統の911を意識したデザインアイコンを採り入れているからにほかならず、たとえばリアのサイドウインドウの造形などは、その典型的な例と言える。

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