ホンダの聖地のひとつ、ホンダコレクションホールが3月1日にリニューアルオープンした。その見どころを、6回に分けてお伝えする。パート3は2階の北フロアの展示内容についてレポートする。
「不可能」と言われた壁を世界で初めて克服
決定付けたのがシビックに搭載されたCVCCエンジンである。73年、世界のメーカーが「不可能」としていたアメリカの排ガス規制マスキー法をクリアしたのだ。これによってホンダの技術は世界が注目するところとなる。ここではアコードと共にエンジン単体が展示されている。
バイクも不利とされていた4ストでのトライアル挑戦や、86年のNSR750によるパリダカール4連覇、GL1000によるビッグバイクへの参入、RCB1000による欧州耐久レースへの出走など活躍の場を大きく広げた時代でもあった。
その後は4スト長円形ピストン採用のNR500、2ストV3のNS500、V4のVF750、V2のVT250など画期的なエンジンを次々と登場させた。その一方でロードパルなど優しいバイクも忘れていなかった。