ホンダの聖地のひとつ、ホンダコレクションホールが3月1日にリニューアルオープンした。その見どころを、6回に分けてお伝えする。パート3は2階の北フロアの展示内容についてレポートする。

挑戦が花開いた時代は、空冷から

1970年代初頭までホンダは空冷エンジンにこだわっていた。イントロはそれを代表するホンダ1300とF1のRA302で始まる。直4の1.3LとV8の3Lである。空冷とは言うもののオイルを循環させた油冷だった。

画像: 1969年式 1300 77。「DDAC(デュオ・ダイナ・エア・クリーニング:一体式二重空冷)」エンジンや4輪独立懸架を採用した先進的なファミリーカーとして誕生した。

1969年式 1300 77。「DDAC(デュオ・ダイナ・エア・クリーニング:一体式二重空冷)」エンジンや4輪独立懸架を採用した先進的なファミリーカーとして誕生した。

その空冷は厳しさを増す排ガス対策には不利なため、71年登場の軽自動車ライフでようやく水冷にスイッチする。FFのライフはホンダのMM(マンマキシマム・メカミニマム)思想の先駆者で、エンジンスペースを極限まで詰め広い室内スペースを確保。4ドアモデルも用意していた。

FFの方式もN360のイシゴニス方式(エンジン下にトランスミッション)からダンテ・ジアコーサ方式(エンジン横にトランスミッション)に転換。

画像: 1971年に発表された初代ライフ。従来の空冷2気筒エンジンではなく、低鉛ガソリン対策を適用した4サイクル水冷2気筒エンジンを採用。一次振動を消すバランサーシャフト付きだった。またホンダの軽としてはじめて4ドアモデルも用意していた。

1971年に発表された初代ライフ。従来の空冷2気筒エンジンではなく、低鉛ガソリン対策を適用した4サイクル水冷2気筒エンジンを採用。一次振動を消すバランサーシャフト付きだった。またホンダの軽としてはじめて4ドアモデルも用意していた。

このライフを小型車版にしたのが72年のシビックだった。シビックはVWゴルフに先んじてFF2ボックスというジャンルを切り拓いたモデル。このシビックは4輪メーカーとしてホンダを広く世界に知らしめることとなる。

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