2代目BMW X3(F25)は2010年9月のパリサロンで一般公開され、大きな関心を集めた。プレミアムミドルクラスSUVの先駆者的存在は2代目でどのように変わったのか。Motor Magazine誌では、発表後まもなくアメリカ・アトランタで行われた国際試乗会の模様をレポートしているので、その時の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2010年12月号より)

滑らかな走り味と乗り心地、ダイナミック性能も十分

アメリカのアトランタで行われた試乗会で筆者が選択したのは、もちろんガソリン仕様のxDrive35iである。

標準装備の8速ATは非常に滑らかで、しかもピックアップも良い。シフトチェンジのショックは、低速域ではほとんどわからないほどだ。

またこのX3は、ATモデルでも信号待ちなどでアイドリングストップを行う。背の高く厳ついSUVを街乗りするときの後ろめたさは、これでかなり解消できる。

初代X3で批判の集中した硬い乗り心地(とくに後席での)は、確実に改良されており、アトランタ市内の悪路でも、郊外のやや荒れたカントリーロードでも終始リムジンのような快適さを提供してくれていた。これならば、後席に子供や義母を招待して、改めて家族ドライブを計画することができそうだ。

BMWのSUV(同社ではSAV、スポーツアクティビティビークルと呼ぶ)に対しては、どうしてもダイナミックなドライブ性能を要求したくなる。そんな時には、オプションで用意される電子制御式可変ダンパーDDC(ダイナミックダンパーコントロール)を装着すると良い。これで「ノーマル」「スポーツ」そして「スポーツ・プラス(+)」と3段階のダンパーセッティング、それに合わせたエンジンレスポンスやパワーステアリングの設定、DSC(ダイナミックスタビリティコントロール)の制御に変更されるので、よりホットなドライビングを楽しむこともできる。

この新しいX3は、早ければ来年早々にも日本へ上陸する予定であるという。だが、正確な装備、そして価格については、現時点でまだ発表されていない。(文:木村好宏/写真:Kimura Office)

画像: 現行BMWモデルラインナップのデザインキーに加えて、より立体的に感じられる仕上げも加えられた印象を受けるインテリア。

現行BMWモデルラインナップのデザインキーに加えて、より立体的に感じられる仕上げも加えられた印象を受けるインテリア。

BMW X3 xDrive35i 主要諸元

●全長×全幅×全高:4648×1881×1661mm 
●ホイールベース:2810mm 
●車両重量:1880kg 
●エンジン:直6DOHCターボ
●排気量:2979cc
●最高出力:225kW(306ps)/5800rpm 
●最大トルク:400Nm/1300rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:4WD 
●最高速:245km/h
●0→100km/h加速:5.7秒
※EU準拠

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