「モータースポーツの常識を覆す可能性を秘めたゲームチェンジャー」を、普通に毎日乗りこなしたらどんな至福の時間が味わえるのか・・・衝撃デビューから4年、新しいGRヤリスは現行型オーナーが思わず乗り換えてしまいたくなるほどに、奥深い進化を遂げたようです。これ、実は実話。新開発、というより「新機軸」と呼びたくなるユニークな8速ATの採用など、単なる改良に留まらないその大きなステップアップを、実際に走ってチェックしてみました。(MotorMagazine2024年8月号より再構成)

もうGRカローラが羨ましくない(かもしれない)パワーアップ

走りに関しても大きな進化を遂げていることは明らかだ。

画像: 改良により1.6L直3ターボの最高出力は304ps、最大トルクは400Nmで、従来より32ps/30Nm向上した。

改良により1.6L直3ターボの最高出力は304ps、最大トルクは400Nmで、従来より32ps/30Nm向上した。

画像: 3000rpmまでの扱いやすさはそのままに、そこから先の「伸び」が一気に進化している。

3000rpmまでの扱いやすさはそのままに、そこから先の「伸び」が一気に進化している。

もともと世界最強の3気筒エンジンであるG16E-GTS型は、GRヤリスの初期型では最高出力が272psだったところ、約2年後に登場したGRカローラでは304psに引き上げられ、その304ps版が改良型GRヤリスにも与えられたわけだ。32psと30Nmの上乗せによる違いは、乗ればすぐにわかる。

参考までに記すと、1618ccという排気量は、WRCのホモロゲーションを意識したものだ。87.5×89.7mmとストロークが若干長いスクエア型で、10.5の圧縮比を持ち、筒内直噴とポート噴射を併用し、吸気ポートをストレートにするなどして急速燃焼を実現しているのが特徴だ。

進化型では、もともと強力なエンジンをさらにパワーアップするためにブースト圧を高め、それに合わせて冷却や排気効率を高めるとともに、燃料ポンプ(高圧)の容量を増やしたほか、ウエストゲートの制御を工夫するなどして俊敏なレスポンスを確保している。

これまでも十分すぎるほどパワフルだったところ、300psオーバーを実現した進化型は、より力強く伸びやかな吹け上がりを楽しめるようになった印象を受ける。

ピストンの重量合わせも効き、トップエンドまで引っ張ってもまだまだいけそうな余韻を残しつつ7000rpm前後まで回る。

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