「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、ポルシェ 911(タイプ991)カブリオレだ。

高い実用性と万能性は911の強みだ

画像: 電動でアップダウンが可能なメッシュのディフレクターは、かなり効果的。サイドウインドーも上げれば高速でのオープン走行もツラくない。

電動でアップダウンが可能なメッシュのディフレクターは、かなり効果的。サイドウインドーも上げれば高速でのオープン走行もツラくない。

加速性能はさすがにガヤルドにはかなわないけれど、それでも十分速い。もっとも、高性能版のカレラSもラインナップされているが。エキゾーストサウンドの音量も、快音を堪能できながらも会話を妨げることのない、ちょうど良い設定に思える。

PDKの制御も素晴らしい。ATなみにイージードライブながら、MTと同等にダイレクト感のあるドライビングを楽しめるし、電光石火のごときシフトチェンジは人間技をはるかに超えている。

派手過ぎず、それでいてひと目でポルシェとわかるスタイリングもいい。もちろん、いざとなれば4人が乗れるし、フロントに比較的大きなラゲッジスペースを持つ実用性の高さも911の強みだ。日常の足としても十分に使えるし、もちろん本格的なスポーツドライビングを楽しめるという万能性も魅力だ。

ポルシェ 911はスポーツカーである以前に、工業製品として恐ろしくハイレベルだ。車両価格もガヤルド スパイダーより1000万円以上も安いのだから、ある意味バーゲンプライスといえるかもしれない。

画像: クーペの911同様、カブリオレもエンジン本体はまったくと言っていいほど見えない。パワースペックは変わらない。

クーペの911同様、カブリオレもエンジン本体はまったくと言っていいほど見えない。パワースペックは変わらない。

ポルシェ 911カレラ カブリオレ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4491×1808×1299mm
●ホイールベース:2450mm
●車両重量:1470kg
●エンジン:水平対向6 DOHC
●総排気量:3436cc
●最高出力:257kW(350ps)/7400rpm
●最大トルク:390Nm(39.8㎏m)/5600rpm
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:縦置きRR
●燃料・タンク容量:プレミアム・64L
●EU総合燃費:11.9km/L
●タイヤサイズ:前235/40ZR19、後285/35ZR19
●当時の車両価格(税込):1359万円

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