「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、ポルシェ 911(タイプ991)カブリオレだ。

ポルシェ 911カレラ カブリオレ(2012年:車種追加)

画像: タイプ991となった7代目にも設定されたオープントップモデルのカブリオレ。サイズは少しアップしたが911らしさは不変だ。

タイプ991となった7代目にも設定されたオープントップモデルのカブリオレ。サイズは少しアップしたが911らしさは不変だ。

前回のガヤルド スパイダーに続き、今回はポルシェ 911カブリオレに試乗してみた。タイプ991と呼ばれる7代目となる911にも、オープンモデルのカブリオレが追加設定された。あらためて乗ってみると、やはりスポーツカーの基本中の基本はポルシェだ!と再認識してしまう。

なぜかといえば、それはすべてが正確無比であるところ。ステアリングを切ればそのとおりに遅れることなく応答し、エンジンレスポンスは鋭く、ブレーキのコントロール性もバツグンだ。この感覚は、世のあらゆるスポーツカーの〝お手本〞といっても過言ではないだろう。

ご存知のとおり911はリアにエンジンを積むのが特徴で、それがトリッキーなハンドリングを生んでいたのだが、代を重ねるごとにクセが払拭されて乗りやすくなった。最新のタイプ991では、先代のタイプ997に比べてホイールベースが100mm延長され、前後重量配分もより適正化された。おかげでピッチングが減り、ハンドリングもより自然に洗練され、操縦安定性も向上している。

オープンボディのカブリオレでも、剛性が下がってドライバビリティが落ちている印象があまりないのも、このクルマの偉いところだ。加えて、最新のタイプ991で驚かされたのは快適性の高さだ。オープンにしても、サイドウインドーを上げてウインドディフレクターを立てると、風の巻き込みがまったく気にならなくなる。しかも操作はすべて電動だから、煩わしい思いをすることもない。

画像: 日本仕様のカブリオレのトランスミッションはPDKのみ。ハンドル位置は左右とも選べ、パドルシフトも備えている。

日本仕様のカブリオレのトランスミッションはPDKのみ。ハンドル位置は左右とも選べ、パドルシフトも備えている。

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