コーナリングは見た目の印象よりも安定している
やはり225幅の55偏平というサイドウォールの厚みが効いて、サスペンションストロークの初期の突き上げなどをうまく吸収している。また、これだけタイヤが大径だと、バネ下が重さにより乗り味が粗くなっているクルマも見受けられるが、XVの場合はドタバタするという印象はない。
コーナリングではいかにも重心が高そうだし、サスペンションのロアアームがかなり斜めになっていたりして、見るからにグラッとロールしそうな感じなのだが、ロールはかなり抑えられている。試しに限界域での走りもチェックしてみたところ、アンダーステアも出にくく、穏やかに滑り出して、反応は素直だ。このセッティングは、なかなか妙味だと思う。
また、砂浜を少し走ってみたが、200mmのロードクリアランスと大径タイヤの踏破性のおかげで、まったく不安なく走れた(タイトル写真)。これこそXVの醍醐味。同様に雪道などでもその恩恵にあずかれることは間違いないだろう。
インプレッサはハッチバックのスポーツ、セダンのG4に、このSUVのXVとラインナップが広がったが、XVはキャラクターが明快で存在感もある。アイサイト装着車も設定されているし、立体駐車場に駐めないのなら、ルーフレールを装着してもいい。XVの登場で、インプレッサの人気はどう変わるだろうか。
スバル インプレッサXV 2.0i-L アイサイト 主要諸元
●全長×全幅×全高:4450×1780×1550mm
●ホイールベース:2640mm
●車両重量:1390kg
●エンジン:水平対向4 DOHC
●総排気量:1995cc
●最高出力:110kW(150ps)/6200rpm
●最大トルク:196Nm(20.0kgm)/4200rpm
●トランスミッション:リニアトロニックCVT
●駆動方式:フロント縦置き4WD
●燃料・タンク容量:レギュラー・60L
●JC08モード燃費:15.8km/L
●タイヤサイズ:225/55R17
●当時の車両価格(税込):246万7500円