PHEVモデルの日本発売に期待

ボンネット先端部などに、空気の通り道を備えることにより、近未来的な印象を醸成するとともに、優れた空力特性、高速走行時の電力消費効率の向上に貢献している。
メカニズム面では、50:50の前後重量配分としたほか、サスペンションはフロントをストラット式、リアをマルチリンク式(リア)を採用。これに多様な運転シーンに対応する電子制御ダンパーを組み合わせながら後輪駆動(RWD)とすることで、マツダが掲げる“人馬一体”の走りを提供する。
航続距離については、BEVモデルは約600km、PHEVモデルは1回の給油で1,000km以上を想定している。

コクピットでは26.45インチの5K一体薄型センターディスプレイが目を惹く。

オットマンを装備したフロントシート。
また電動車ならではの先進のスマート機能も充実している。インパネ上部には26.45インチの5K一体薄型センターディスプレイと3Dヘッズアップディスプレイを装備。
さらに音声、タッチ、ジェスチャーと、様々な方法での操作が可能なスマートキャビンを実現しながら、車外からでも音声操作が可能なインテリジェントパーキングを可能とするなど、安全および利便性を高めるスマート機能を大きく進化させている。
マツダの代表取締役社長兼CEOの毛籠 勝弘(もろ・まさひろ)は、次のように述べている。
「長安マツダ設立から20年となる今年、マツダと長安汽車の力を集結させた電動車の第2弾をお披露目できたことを大変嬉しく思います。『MAZDA EZ-60』は、クルマ本来の魅力と、進取の気性に富んだ中国のお客様に向けた先進性を備えた電動SUVです。昨年、中国に導入されご好評をいただいている『MAZDA EZ-6』とともに、競争の激しい中国市場で、マツダ中国ビジネスの新境地を切り拓くことに挑戦してまいります」
日本での発売については明言されておらず、現状での日本の電気自動車マーケットを考慮すれば、早期の発売は難しいものと思われる。ただ、MAZDA EZ-60にはPHEVモデルが設定されるということで、こちらは逆輸入される可能性がないとは言えない。アウトランダーPHEVのライバルとして、ぜひ日本導入を期待したい。