M60iに採用される漆のトリムと手作業で仕上げたフロアマット
このBLACK-αは、xDrive 40dが90台、M60i xDriveが10台用意されていますが、中でも後者ではより日本伝統技術を感じることのできる専用装備が用意されています。
エクステリアではBMW individualスペシャルペイントのマットブラックの採用や、ブラックカラーのエンブレムを用いるなど、全体として「黒」を意識しているのはすぐに確認することができますが、M60iの場合、インテリアに目を転じると他とは一線を画する「特別感」を実感できます。

M60i BLACK-αのインテリア。インストゥルメントパネルには漆蒔絵/螺鈿装飾トリム、フロアマットにはウール素材を用いた川島織物セルコンの職人のよる作品が用いられる。
まず目をひくのはセンターコンソールに配されたインストゥルメントパネル。漆芸作家である服部一齋氏作の漆蒔絵/螺鈿装飾トリムを採用しており、繊細に塗られた漆と銀によって上質かつしっとりとした蒔絵らしい光を纏い、直線的で力強いデザインによってBMWの「駆けぬける歓び」をイメージしているのが特徴です。黒らしい落ち着き感を伴いつつ、ハッキリとわかる漆塗りの輝き、そして折り重なる金や銀のデザイン加飾によって特別感が演出されています。
そして足元に敷かれたフロアマットには、京都迎賓館や数多くのラグジュアリーホテルの絨毯を手がける川島織物セルコンの職人による手作業で製作されたものが使用されています。自動車のフロアマットでは珍しいウール素材を用いながら、日本の伝統である「深い黒」にこだわった仕立てが特徴です。ミラノデザインウィークやドイツのRed Dot Design Awardにもそのデザイン性が認められている川島織物セルコンの作ということもあり、黒基調でありながら高級感と実際の踏み心地にこだわった特別さを感じることができます。