究極のブラックエディションを目指した日本限定モデル
さて、日本が誇る匠の技をインテリアの随所に採り入れたBLACK-αですが、商品企画を担当されたBMWジャパンの御館康成氏によると「日本人の感性や美意識と共鳴する究極のブラックエディションを作りたい」という発想から本モデルが誕生したといいます。
昨今、数多くの国内外メーカーが「ブラックスタイル」や「ブラックエディション」といった黒基調の特別仕様車を登場させており、非常に人気が高く市民権を得ているのが現状です。BMWジャパンにおいてもこれまで「BLACK OUT」や「M Sport Edition」「Edition Shadow」など、黒基調の専用デザインが特徴の限定車を世に投じてきましたが、今回のBLACK-αはその発展系でもあり究極と呼ぶにふさわしい仕立てになっています。

X7 BLACK-αの発表会では、特別招待客を招いたスペシャルトークショーを開催。クルマに込められたこだわりを開発に携わったメンバーから語られた。
M60iの側は、限定10台と大変希少なことから販売方式はオンライン限定となっています。さらにそのうち1台は、BMWジャパンがタイトルスポンサーとなる2025年6月5日から6月8日まで宍戸ヒルズカントリークラブで開催の「BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」の優勝副賞として、同選手権の優勝者に贈呈される予定です。したがって一般ユーザーの手にわたる台数はたった9台、まさに知る人ぞ知る最上級の「ブラックエディション」がここに誕生したといえます。
筆者が個人的に興味深いのは、こうした日本の伝統技術を積極的に採り入れることで「技術の継承や発展」を目指すBMWジャパンの姿勢です。輸入車を取り扱うインポーターでありながら、日本オリジナルの商品を展開するというそのこだわりを見るにつけ、BMWジャパンのプレミアムブランドに相応しい取り組みには大変感心させられます。個人的には第6弾以降では、ぜひその日本伝統技術を採り入れたより身近なセグメント(1シリーズやX1、3シリーズなど)にも展開を望みたいところです。