クライスラー 300(2012年:2代目フルモデルチェンジ)
クライスラーのフルサイズサルーン、300が2代目にフルモデルチェンジされた。先代同様力強いスタイルだがインテリアは上質になり、安全&快適装備も満載。日欧のフルサイズサルーンに飽き足らない人にオススメしたい。

全長は5m、全幅は1.9mを超える堂々たる体躯だが、スクエアで見切りがいいので意外と運転はしやすい。
先代は北米を中心に大ヒット。日本でも派手にカスタマイズを施したクルマをよく見かけた。先代のあの、いかついイメージからすると、新型はいくぶんスッキリとして押し出し感という意味では控えめになった気もするものの、数あるフルサイズセダンの中で異彩を放つクルマであることには変わりないだろう。
内外装のデザインは基本的には先代の延長上にあるが、全体的にずいぶんモダンな印象となった。ドアを開けると、インテリアの激変ぶりにも驚かされた。先代はプラスティッキーな印象が強かったが、大幅にクオリティ感が向上していた。青い光を放つメーターも斬新で印象的。イタリアの高級家具メーカーであるポルトローナ・フラウ社製のレザーシートを設定するなど、フィアットとの提携の効果と思える装備も見られる。
なお、車名について、日本導入モデルは従来「300C」とされていたが、今回のフルモデルチェンジで、車名は単に「300」となり、グレードはベーシックな「300 リミテッド」と、今回の試乗車である上級の「300 ラグジュアリー」という2機種のラインナップとされた。両車の価格差は約140万円と大きいが、装備もそれなりに違うので、できれば後者を選びたいところだ。

インテリアの質感は先代からかなり高められている。フルオートエアコンやカーナビも標準装備する。