伝説として始まり、革新へと至ったスーパーカーたち。1970年代の懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまで紹介していこう。今回は、フェラーリ カリフォルニアだ。

フェラーリ カリフォルニア(FERRARI CALIFORNIA:2008〜2017)

画像: リトラクタブルハードトップは約14秒で開閉する。そのアクションを見ているだけでも目を引く。

リトラクタブルハードトップは約14秒で開閉する。そのアクションを見ているだけでも目を引く。

2008年のパリ モーターショーでワールドプレミアされたフェラーリ カリフォルニアは、フェラーリ初のRHT(リトラクタブル ハードトップ)を備えた2+2のクーペカブリオレとして登場した。2005年には575Mマラネロをベースに回転式電動開閉トップを備えた「スーパーアメリカ」というモデルが登場したが、オープン時でもタルガトップだった。だが、このカリフォルニアは完全なフルオープンスタイルとなる。

カリフォルニアとは、1950年代の「フェラーリ250GTスパイダー カリフォルニア」に由来するネーミングだ。デザインは、ピニンファリーナによるもので、ケンオクヤマこと奥山清行も担当していた。

V8エンジンを搭載したフェラーリとしては、初のFRの駆動方式を採用。エンジンは4.3LのV8 直噴(これもフェラーリ初)DOHCで、最高出力は460ps、最大トルクは495Nmというパワースペックを発生した。2012年のマイナーチェンジで「カリフォルニア30」となり、パワーは30psアップ(30の名は、これに由来する)の490ps/505Nmとなり、ボディも30kg軽量化されている。

画像: カリフォルニアTはF40以来の市販車用ターボエンジンを搭載し、3.9Lから560psと755Nmを発生し、燃費も4.3Lより約15%向上した。

カリフォルニアTはF40以来の市販車用ターボエンジンを搭載し、3.9Lから560psと755Nmを発生し、燃費も4.3Lより約15%向上した。

2014年、ビッグマイナーチェンジを受けて「カリフォルニアT」となる。Tはターボを意味し、パワーユニットは同じV型8気筒ながら排気量を3.9Lに縮小した。ツインターボ装着でパワーアップを図る、いわゆるダウンサイジングターボを採用した。さらにツインスクロール型ターボや可変ブーストマネージメントシステムを導入し、最高出力は560ps、最大トルクは755Nmと、カリフォルニア30と比べても70psと250Nmものパワーアップを果たした。

トランスミッションは7速DCTのF1シフトで変わらないが、ギアレシオやシフトプログラムはリニューアルされている。0→100km/h加速は3.6秒、最高速は316km/hというハイパフォーマンスを誇りながら、フルオープンもクローズドクーペも楽しめた。

フロントマスクを一新し、ボディデザインも若干変更され、ボンネット上にはエアアウトレットが設けられ、フロントフェンダー上のスリットもスパルタンなデザインとなった。

画像: トランクは広く、リアシートを倒せばトランクスルーになる機構も備え、オープン時でも長尺物の搭載が可能だ。

トランクは広く、リアシートを倒せばトランクスルーになる機構も備え、オープン時でも長尺物の搭載が可能だ。

フェラーリ カリフォルニアT 主要諸元

●全長×全幅×全高:4570×1910×1322mm
●ホイールベース:2670mm
●車両重量:1730kg
●エンジン種類:90度V8 DOHCツインターボ
●総排気量:3855cc
●最高出力:560ps/7500rpm
●最大トルク:755Nm/4750rpm
●燃料・タンク容量:無鉛プレミアム・78L
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:トランスアクスル式FR
●タイヤサイズ:前245/45ZR19、後285/40ZR19

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