多様性の時代を象徴する激戦に
2025年で第46回となる日本カー・オブ・ザ・イヤーだが、過去10年ではスバル、トヨタ、ボルボ、日産が2回、マツダ、ホンダが1回、イヤーカーを獲得している。
60名の選考委員による採点方式は、従来の持ち点を3台に配分する方式からより公平で透明性の高い評価を目指し、2025-2026年シーズンから「101方式」に変更された。これは各選考委員が10台すべてに25点・18点・15点・12点・10点・8点・6点・4点・2点・1点を固定配点で与える方式となる。
最終選考会では、2025年10月30日に決定していた10ベストカーの中から、選考委員が今年のイヤーカーを選出した。今回は例年にも増して激戦となったが、結果は別表のとおり、1149点で「スバル フォレスター」が見事にイヤーカーに輝いた。

プレリュードとの一騎打ちを制し、2025-2026 日本カー・オブ・ザ・イヤーに輝いたのはスバル フォレスター。総得点1149点を獲得。
1位の「スバルフォレスター」の総得点1149点に対して、2位となった「ホンダプレリュード」も1076点を獲得、17名の選考委員が25点を入れており、最後まで順位のわからない激戦となった。
さらに輸入車で一番の点数を得たモデルに与えられるインポート・カー・オブ・ザ・イヤーには「フォルクスワーゲン ID.Buzz」が選出された。こちらも4名の選考員が25点を入れただけでなく、まんべんなく高得点を獲得。選考理由はさまざまだが、その多くは、アイコニックなエクステリアデザインと街中での注目度だった。結果デザインカー・オブ・ザ・イヤーとの2冠を達成した。

フォルクスワーゲンID.Buzzはインポートカー・オブ・ザ・イヤーとデザインオブ・ザ・イヤーに選ばれた。
このほか、テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーは「ポルシェ911カレラGTS」、実行委員会特別賞には「ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京」、「一般社団法人スーパー耐久未来機構(STMO)」が選ばれている。
さて、100年に一度の変革期であり、激動の時代と言われる自動車業界、来年もどのようなクルマが日本カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれるのか。これからも注目していきたい。
各部門賞と受賞理由は下記のとおりとなっている。
日本カー・オブ・ザ・イヤー
株式会社SUBARU「フォレスター」

SUBARU フォレスターは、走行性能、実用性、快適性、オフロード性能、そしてスバルが一貫して重視してきた安全性を高い次元で融合したSUVとして高く評価された。待望のストロングハイブリッド(S:HEV)の採用により、独自技術である水平対向エンジンは、燃費性能と走りの愉しさを両立する“SUBARUらしい環境エンジン”へと進化。さらに、アイサイトXをはじめとした先進運転支援技術や、歩行者だけでなくサイクリストの傷害低減にも寄与するエアバッグなど、安全装備の進化も高い評価を集めた。
