ポルシェのブランドアイコンでもある911に対してパナメーラとカイエンは明らかに異なる存在だ。
しかし、その根底にはポルシェの哲学と血統が確かに受け継がれている。もちろんそれは今回テストドライブした2台の最新モデルからも感じることができる。(Motor Magazine2025年1月号より 文:大谷達也/写真:村西一海)
しかし、その根底にはポルシェの哲学と血統が確かに受け継がれている。もちろんそれは今回テストドライブした2台の最新モデルからも感じることができる。(Motor Magazine2025年1月号より 文:大谷達也/写真:村西一海)
身のこなしにほぼ重さを感じさせないカイエンGTS
まずはカイエンGTSクーペに試乗すると、その乗り心地がさらに上質になったことがすぐに実感できた。ただし、これは乗り心地がソフトになったという意味ではない。引き締まった足まわりの印象はそのままに、かすかに感じられた大入力時の微振動やダンピングのあいまいな領域がすっかりと消え、ホイールストロークが常に制御されている印象が強まったのだ。
ハンドルから感じられるロードインフォメーションが豊富で、ステアリング系の取り付け剛性が恐ろしく高く感じられるのはポルシェの伝統的な特長。したがって高速道路だろうとワインディングロードだろうと安心してステアリングホイールを握っていられる。

よくもこれだけ重心の高いSUVで、並みのスポーツカーを凌ぐほどのコーナリング性能を引き出せたものだと感心させられることしきりだった。
エンジンはどの回転域でも十分なトルクとレスポンスを発揮するほか、トップエンドに向けてつき抜けていくようなパワー感も発揮する。パワフルなV8エンジンの実力には圧倒されるばかり。それでいてエンジン音もロードノイズも控え目なところが、カイエンという上質なSUVの資質をさらに高めているように感じた。
