モーターマガジン社が2026年2月17日に発行したムック本「GTメモリーズ15 PF60/JT150・190 ジェミニZZ/ジェミニイルムシャー」が好評だ。ここでは、そのダイジェストをお届けしよう。今回はPF60以降のジェミニの走りを支えたパワーユニットを紹介する。G180W、4XC1ターボ、4XE1の三基になるが、それぞれ個性に溢れ、魅力的なユニットだ。

4XE1型:ハンドリング バイ ロータスの名に恥じない16バルブエンジン

ジェミニZZ ハンドリング バイ ロータスに搭載されたエンジンは、新開発となる4XE1型1.6L直4DOHC16バルブエンジンだ。トヨタ、ホンダ、日産などがコンパクトスポーツエンジンの主力とする「テンロクゾーン」に、いすゞ自動車も参入してきたといえる。

このエンジンは、吸排気効率の向上と基本構造のシンプル化により、同クラスナンバー1の高出力と高回転まで気持ちよく吹き上がる出力特性を実現し、最高出力(ネット)135ps/7200rpm、最大トルク14.3kgm/5600rpmというパフォーマンスを得た。

画像: ハンドリング バイ ロータスのボンネット内にコンパクトに収まる4XE1型。ただし、カムシャフトによる直動式バルブ駆動のために、シリンダーヘッド自体はやや大きめだ。

ハンドリング バイ ロータスのボンネット内にコンパクトに収まる4XE1型。ただし、カムシャフトによる直動式バルブ駆動のために、シリンダーヘッド自体はやや大きめだ。

ポイントになるのはもちろんシリンダーヘッドだ。吸気2バルブ、排気2バルブ、センタープラグというDOHCとしての定石を踏み、コンパクトなペントルーフ型の燃焼室により、すぐれた吸気効率と燃焼効率を実現。動弁システムは、教科書どおりロッカーアームを介さずに直接バルブを駆動するダイレクトカム駆動方式を採用している。これで各部のフリクションロスを低減し、低回転から高回転にわたって安定したバルブ追従性を発揮する。

画像: ZZの名前が復活したハンドリング バイ ロータス。新型パワーユニットが与えられたことによって、いわゆるテンロククラスの主力車種となった。

ZZの名前が復活したハンドリング バイ ロータス。新型パワーユニットが与えられたことによって、いわゆるテンロククラスの主力車種となった。

シリンダーブロック内に収まるピストン、コンロッドなど、主運動系の部品には高バランス化、および各部の剛性アップ、耐疲労度向上を図るなどの改善が施された。これにより、高回転域まで余裕を持って対応できるようになり、10.0の高圧縮比からレッドゾーン7700rpm以上を実現している。

実際に走ったフィールは、直4DOHC16バルブらしく軽やかに吹き上がる、いわゆるスポーティなフィールは満点だ。ただ、ノンターボゆえにトルク感が薄いのも事実。もちろん一般的な走行では問題ないが、1速と2速のギア比が離れ気味のため、例えば本格的なジムカーナ、ダートラ走行などではシフトアップ時にトルク不足を感じることもあるかもしれない。

必ずしも際立って高性能というわけではないが、昭和末期から平成初期の高性能エンジンとして十分な存在感を示した名機といえるだろう。

4XE1型エンジン 主要諸元

●エンジン型式・種類:4XE1・直4DOHC16バルブ
●排気量:1588cc
●最高出力:135ps/7200rpm(ネット)
●最大トルク:14.3kgm/5600rpm
●内径✕行程:80.0✕79.0mm
●圧縮比:10.0
●燃料供給装置:電子制御燃料噴射式(ECGI)
●使用燃料・燃料タンク容量:レギュラーガソリン・42L

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