「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、2013年にアウディ Q5に追加設定されたハイブリッド車だ。

ハイブリッド車としての出来は、Q5が一番かもしれない

一方でハイブリッドシステムはブースト機能も備えており、アクセルペダルを踏み込んだときの加速はかなり力強い。パドルシフトでの変速レスポンスも素早い。システムの作動状況はMMI(マルチメディア インターフェース)のモニターやパワーメーターで確認できる。ただし、表示の仕方にすでに古さが見受けられるのは否めず、これは少々残念なところだ。

走りっぷりは、重量物であるバッテリーを車体後方の高い位置に搭載するためか、ガソリン車に比べて挙動が大きく出やすいものの、けっして不安定になるほどではない。むしろ重量配分が前後均等に近づいたことで、ピッチングなどは改善方向にあったように思う。そしてアウディ車に共通の応答遅れのないステアリングレスポンスも損なわれていない。

画像: 2Lの直4ターボ+モーターのパワースペックは、他のアウディ ハイブリッド車と同じ。トランスミッションは8速AT。

2Lの直4ターボ+モーターのパワースペックは、他のアウディ ハイブリッド車と同じ。トランスミッションは8速AT。

今回の試乗時には、パワートレーンを共有するA8とA6のハイブリッドも同時に借り出して乗り比べることができた。すると、A8とA6はFF、Q5は4WDという駆動方式の違いだけでなく、運転感覚には少なからず違いがあることが分かった。たとえば、A6は加減速での反応に少々クセがある点が気になる。その点、A8は若干の違和感は残るものの、まずまずの仕上がりといえる。ノイズキャンセル機構により静粛性も高く、内装も圧倒的に豪華で、いかにもフラッグシップサルーンらしい出来映えだった。

全体的にもっとも自然なドライブフィールに仕上がっていたのは、今回の主役ともいえるQ5だった。予算や使い方などで選択は分かれるところだが、この3台の中では個人的にはQ5ハイブリッドをオススメしたくなった。

画像: A6(左)、A8(奥)とアウディ ハイブリッド車3台の揃い踏み。ハイブリッド車としての出来はQ5が一番のようだ。

A6(左)、A8(奥)とアウディ ハイブリッド車3台の揃い踏み。ハイブリッド車としての出来はQ5が一番のようだ。

アウディ Q5ハイブリッド 主要諸元

●全長×全幅×全高:4630×1900×1630mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:2000kg
●エンジン:直4 DOHCターボ+モーター
●総排気量:1984cc
●エンジン最高出力:155kW(211ps)/4300-6000rpm
●エンジン最大トルク:350Nm(35.7kgm)/1500-4200rpm
●モーター最高出力:40kW(54ps)
●モーター最大トルク:210Nm(21.4kgm)
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:フロント縦置き4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・72L
●JC08モード燃費:12.7km/L
●タイヤサイズ:235/55R19
●当時の車両価格(税込):715万円

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