BMWが提唱する次世代コンセプト「ノイエ・クラッセ」を採用した第1弾モデル、新型「iX3」に試乗する機会を得た。まずは、そのファーストインプレッションをお届けしよう。

ノイエ・クラッセとは単なるデザインの進化ではなかった

ドライブモードはパーソナル(カスタマイズ用)/スポーツ/エフィシエント/サイレントとあり、エフィシエントでもパワー的に不満はないがエアコンもエコモードになるので真夏の走行では涼しくなくなる。スポーツにするとディスプレイは赤基調となり、アクセルペダルの対応が素早く、そして加速に合わせてTDRかUSJのアトラクションのような「ギュウォウォウォ〜ン!」といったサウンドを発する。サイレントではパワーの立ち上がりは穏やかになっているそうだが、おとな3人乗車でも加速に不満はなく、普段使いならこれで十分かなと思えた。

画像: 「ハート of ジョイ」が司るドライビング ダイナミクスは、BEVとなってもBMWらしい「駆け抜ける歓び」を味わわせてくれる。

「ハート of ジョイ」が司るドライビング ダイナミクスは、BEVとなってもBMWらしい「駆け抜ける歓び」を味わわせてくれる。

十文字スポークのハンドルには最初は少し違和感を覚えたが、操作性に問題はなく、運転中はハンドルを見ているわけではないしハンドルの奥にメーターはないから、意外と気にならなかった。運転支援システムは進化し、アダプティブ クルーズコントロールで走行車線を走行中、前車に接近して追越車線が空いている場合、システムが車線変更をディスプレイで提案する。そこでドライバーが右側のドアミラーを見ると、自動でウインカーを出して車線変更してくれる。これはなかなかの優れものだった。

ドライビング ダイナミクス/運転支援システム/インフォテインメント/ベーシック&コンフォートの機能は、4基の「スーパーブレイン」と名づけられたコントロール ユニットで制御され、とくにドライビング ダイナミクスを司るスーパーブレインは「ハート of ジョイ」と名づけられ、たとえばブレーキはほとんど摩擦ブレーキを使わずに自然に減速してくれるなど、その制御は見事なもの。

スポークのスイッチとセンターディスプレイで「BMW パノラミック iドライブ」の表示変更などさまざまな設定ができたり、反応が良くなった「BMW インテリジェント パーソナルアシスタント」など、インターフェース系は半日くらいの試乗では機能をマスターできそうにない。それでも、その進化の片鱗を少しは垣間見ることができたように思う。

今回、iX3に試乗して「ノイエ・クラッセ」とは単にデザインの進化だけではなく、パワートレーンやアーキテクチャ、インターフェース、オペレーティングシステムなど、あらゆる面の進化であることが分かった。しかも所有してからも、ソフトウエア ディファインド ビークルとして、さらに進化は続く。その進化ぶりは、ぜひ一度試乗して味わってみて欲しい。(文:篠原 政明/写真:原 アキラ、ほか)

画像: 充電ポートは急速/普通充電とも右リアフェンダー上にある。新デザインのテールランプはクリアタイプ。ルーフエンドにはスポイラー、バンパー下にはディフューザーも備える。

充電ポートは急速/普通充電とも右リアフェンダー上にある。新デザインのテールランプはクリアタイプ。ルーフエンドにはスポイラー、バンパー下にはディフューザーも備える。

BMW iX3 50 xドライブ Mスポーツ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4780×1895×1635mm
●ホイールベース:2895mm
●車両重量:2330kg
●モーター:交流同期電動機×2
●最高出力:前123kW(167ps)/4607rpm、後240kW(326ps)5500rpm
●最大トルク:前255Nm(26.0kgm)/0−4607rpm、後435Nm(44.4kgm)/0-5000rpm
●システム総合出力:345kW(469ps)
●システム総合トルク645Nm
●バッテリー総電力量:109.1kWh
●WLTCモード航続距離:835km
●駆動方式:4WD
●タイヤサイズ:255/40R21
●車両価格(税込):1034万円

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