新しい元号が「令和」に決まり、いよいよ平成が終わろうとしているが、この時代に誕生した記憶にとどめておきたいスポーツカーたちを、図鑑風に紹介していこう。今回は、WRC制覇のために誕生した三菱のランサーエボリューションだ。

ラリーのミツビシの威信を賭けて登場した「ランエボ」

「三菱 ランサーエボリューション(CD9型:1992年10月発売)」

画像: ギャランVR-4よりひとまわり小さいボディに、さらにパワフルなパワーユニットを搭載した。

ギャランVR-4よりひとまわり小さいボディに、さらにパワフルなパワーユニットを搭載した。

ハイパワー4WD車として三菱が1987年に送り出したのが、ギャランVR-4だった。そのパワートレーンをコンパクトなボディのランサーに移植したのが、ランサーエボリューションだ。

エンジンはギャランVR-4と同じ2Lの直4DOHCターボだが、最高出力は240psから250psに向上し、当時の最強レベルとなった。

フルタイム4WDとコンパクトなボディはラリーでの活躍につながり、一般ユーザーにも人気が広がる。

画像: MOMO製本革巻きステアリングやインパネのデザインは、標準車のGSRと基本的に同じだった。

MOMO製本革巻きステアリングやインパネのデザインは、標準車のGSRと基本的に同じだった。

94年には、エボIIへと進化する。初代エボは、ホイールベースとタイヤハウスの関係でタイヤサイズが最適とはいえなかった。

その対策としてフロントロアアームの形状を変更しホイールベースを10mm延長。初代より1サイズ大きい205/60R15タイヤを標準装着できた。最高出力も10psアップの260psとなる。

画像: ベース車のランサーGSRよりも45psと3.5kgmも強力だった4G63型の2Lターボエンジン。

ベース車のランサーGSRよりも45psと3.5kgmも強力だった4G63型の2Lターボエンジン。

95年にはエボIIIへと進化する。まず特徴的なのが派手なエアロパーツ。これもダテではない。リアウイングの大型化もWRCでの高速安定性の向上を狙ったものだ。最高出力はエボIIからさらに10psアップの270psとなり、国産最速クラスとなった。
(※ここで紹介している写真は、すべて初代のエボリューションです)

画像: 大ぶりなリアウイングに、ミシュランXGT-Vタイヤを装着。

大ぶりなリアウイングに、ミシュランXGT-Vタイヤを装着。

ランサーエボリューション GSR(1992年)主要諸元

●全長×全幅×全高:4310×1695×1395mm
●ホイールベース:2500mm
●重量:1240kg
●エンジン型式・種類:4G63型・直4 DOHCターボ
●排気量:1997cc
●最高出力:250ps/6000rpm
●最大トルク:31.5kgm/3000rpm
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:195/55R15
●価格:273万8000円

画像: 平成スポーツカー図鑑は、ホリデーオート2019年4月号でも紹介しています。

平成スポーツカー図鑑は、ホリデーオート2019年4月号でも紹介しています。

This article is a sponsored article by
''.