6速MTとトルセンLSDで良い走りを見せ、和製BMWとして期待されたFRセダン
「トヨタ・アルテッツァ(SXE10型:1998年10月発売)」
トヨタが、「ドライビングそのものを楽しむこと」を念頭に開発したFRスポーツセダンがアルテッツァだ。デビュー当時、市場にかなり歓迎された感が強かった。
エクステリアは派手さはないものの、4輪のふんばり感がよく出たスポーティなものとなっている。
インテリアではメーターパネルのスピードメーター内部に電圧系、水温系、油温系を配置しクロノグラフ調にするなどの遊び心も盛り込まれた。
サスペンションは4輪ダブルウイッシュボーンで、ニュルブルクリンクなど世界各国のサーキットで走り込みを行って煮詰めたことも話題となった。
6速MT車にはトルセンLSDを標準装備とし、スポーティな走りでも確実に路面にトラクションを伝える役割を与えられた。
時代の要請に応えるべく安全性にも抜かりはなく、ABS、TRC(6速MT車)を標準装備するなど現代的な装備となっていた。
エンジンは、2L 直4DOHC(3S-GE)と2L 直6DOHC(1GFE)が選択できたが、6速MTがチョイスできるのは直4のRS系となる。
素直なステアリングフィールにこだわるがゆえのFRレイアウトで、フロントミッドシップレイアウトを採用し、バッテリーや燃料タンクなどの重量物を車両の旋回軸に近づけている。
アルテッツァ RS200(1998年)主要諸元
●全長×全幅×全高:4400×1720×1410mm
●ホイールベース:2670mm
●重量:1340kg
●エンジン型式・種類:3S-GE型・直4 DOHC
●排気量:1998cc
●最高出力:210ps/7600rpm
●最大トルク:22.0kgm/6400rpm
●トランスミッション:6速MT
●タイヤサイズ:215/45ZR17
●価格:240万円