平成スポーツカー図鑑も佳境に入り、いよいよ現行型が登場することになった。今回は、インプレッサから独立したスバルのWRX STIだ。(ホリデーオート2019年4月号より)

インプレッサから独立したが、歴代継承されるEJ20型がもたらす刺激は健在!

「スバル WRX STI(VAB型:2014年8月発売)」

画像: WRX STIは、よりスポーツ走行に特化した仕様で、6速MTのみのラインアップとなる。

WRX STIは、よりスポーツ走行に特化した仕様で、6速MTのみのラインアップとなる。

先代まではインプレッサの冠名を付けられていたWRX STI。現行型からインプレッサとWRXシリーズ(STIとS4)は、別の道を歩むこととなった。

画像: 写真の大型のリアスポイラーはオプション設定。イエロー塗装のキャリパーが足もとのアクセントになっている。

写真の大型のリアスポイラーはオプション設定。イエロー塗装のキャリパーが足もとのアクセントになっている。

2014年8月に登場したWRX STIは、それまで設定のあった5ドアハッチバックは廃止して、4ドアセダンのみとなった。

画像: ツインスクロールターボによる鋭い加速と高回転域の伸びは刺激的。2400rpmで最大トルクの約90%を発揮する。

ツインスクロールターボによる鋭い加速と高回転域の伸びは刺激的。2400rpmで最大トルクの約90%を発揮する。

パワートレーンは歴代継承されている水平対向4気筒「EJ20型」を搭載。308ps/422Nmというハイパワーをドライバーの意のままに操ることのできる、スバル最高峰のAWDスポーツを実現するために、ボディ、シャシ等、車両各部の性能を極限まで高めている。

画像: 赤い刺し色が映えるインパネ。タコメーターのレッドゾーンは8000rpmから、スピードメーターは290km/hスケール。

赤い刺し色が映えるインパネ。タコメーターのレッドゾーンは8000rpmから、スピードメーターは290km/hスケール。

発表以来、年次改良のように一部改良が行われているが、17年5月の大幅改良では、新電子制御マルチモードDCCD(ドライバーズ・コントロール・センターデフ)や新開発のブレンボ製18インチベンチレーテッドディスクブレーキ、新開発の19インチアルミホイール&タイヤを採用。AWDスポーツパフォーマンスを一層向上している。

画像: 上質で滑らかな触感とスポーティな雰囲気が魅力の本革シート。運転席10ウエイ&助手席8ウエイのパワーシートとなる。

上質で滑らかな触感とスポーティな雰囲気が魅力の本革シート。運転席10ウエイ&助手席8ウエイのパワーシートとなる。

その走りは痛快の一言に尽きる。AWDと2Lターボの組み合わせは発進時にアクセルを踏み込めば強烈な加速力を見せつけ、コーナーでは制御が新しくなったDCCDとハイグリップタイヤが高い旋回Gをもたらす。

最新の一部改良は2019年5月に行われたが、デザインと装備の小変更などに留まるものだ。

画像: STIがWRX STIをベースに341hpのエンジンや足回りを専用開発し、内外装にも専用装備を追加した最高峰モデルの「S209」。北米限定で販売される。

STIがWRX STIをベースに341hpのエンジンや足回りを専用開発し、内外装にも専用装備を追加した最高峰モデルの「S209」。北米限定で販売される。

WRX STI タイプS(現行型)主要諸元

●全長×全幅×全高:4595×1495×1475mm
●ホイールベース:2650mm
●重量:1490kg
●エンジン型式・種類:EJ20型・水平対向4 DOHCターボ
●排気量:1994cc
●最高出力:308ps/6400rpm
●最大トルク:422Nm/4400rpm
●トランスミッション:6速MT
●タイヤサイズ:245/35R19
●価格:406万800円

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