ユーザーが本当に欲しいと思えるプレミアムカーをFCVで実現
![画像: 6ライトのサイドビューはクーペ風に見えるが、リアには独立したトランクを持つ4ドアセダンだ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2020/12/08/42238714b581c5551594cf152209d1ccb4d02f20_xlarge.jpg)
6ライトのサイドビューはクーペ風に見えるが、リアには独立したトランクを持つ4ドアセダンだ。
MIRAI(以下、ミライ)はトヨタの燃料電池車(FCV=フュエル セル ビークル)だ。FCVとは水素を燃料に空気中の酸素と化学反応させて燃料電池(FC)で発電しモーターで駆動する、CO2を発生しない「究極のエコカー」だ。2014年に発表された従来型の初代ミライは、世界初のセダン型FCVとして発売された。
新型ミライは、2019年の東京モーターショーで参考出品された「MIRAI コンセプト」をほぼそのまま市販化したものといえる。
初代のミライは、全世界で1万台以上を販売したが、4名乗りだったことや航続距離などの点に課題があった。そこで新型ではFCVであることを前提としながら、ユーザーがクルマを見て、運転して、さらに乗り終わったとき「このクルマはいい、本当に欲しい」と思える未来のプレミアムカーを目標に定めたという。
![画像: リアビューには従来型の面影も残している。トランクリッド後端にはスポイラーも備わる。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2020/12/08/62d6c31ffdc884075e99cb0d374807de97a1dcbe_xlarge.jpg)
リアビューには従来型の面影も残している。トランクリッド後端にはスポイラーも備わる。
従来型のミライはFWDの、いわば「大きなプリウス」的なスタイリングだったが、新型ミライはTNGAプラットフォームを採用してRWDとなったため、スタイリングは大きく変わった。5ドア ハッチバック風に見える流麗なプロポーションだが、ショートデッキでリアには独立したトランクを持つ4ドアセダンだ。従来型より全長は85mm長く、全幅は70mm幅広く、全高は65mm低い。さらにホイールベースも140mm長い。
エクステリア同様にクオリティの高められたインテリアでは、8インチのTFTカラーメーターとセンターダッシュ上の12.3インチの高精細TFTタッチセンターディスプレイが目を引く。後席は3人掛けで乗車定員は5名となった。トランクルームも9インチのゴルフバッグが3個収納可能な広さを誇る。
燃料電池スタックはフロントに、モーターと駆動用バッテリーはリアにレイアウトする。モーターは最高出力182psと最大トルク300Nmを発生し、燃料の水素搭載量は従来型より約20%拡大し、燃費も約10%向上したことで、航続距離は従来型比で約30%アップの850km(Gグレード)を達成している。
![画像: プレミアムカーらしい上質なインテリア。助手席前からセンターコンソール右側まで繋がるトリムが独特。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2020/12/08/9180691d2ea72101e99be52c478ea0f56e584025_xlarge.jpg)
プレミアムカーらしい上質なインテリア。助手席前からセンターコンソール右側まで繋がるトリムが独特。