BMWが誇るDセグメントのベンチマークモデル、3シリーズと4シリーズ。その新型4シリーズ日本初導入モデルと、3シリーズの新ベーシックモデル、どちらも気になる2台でさっそく走り出して、その印象を確かめてみた。(Motor Magazine2021年1月号より)

3シリーズに新しいグレード。2Lエンジン搭載の318i

ところで、そうしたM440i xDriveクーペと同様に、日本へ上陸したての新着モデルがある。それが、従来の320iに変わってシリーズを支える形となる「318i」という3シリーズの新しいベーシックグレードだ。今回は、そのセダンを同時に連れ出して、テストドライブを行った。

318iに搭載されるエンジンは2Lで、その直列4気筒ターボエンジンが発する最高出力は156ps、最大トルクは250Nm。320iに搭載される2L直4ターボエンジンの184ps/300Nmに比べると数字的に見劣りするが、日常シーンで不足を感じさせられる場面は皆無であった。

特別にパワフルとは言えないものの、ストレスを感じさせないスムーズなフィーリングが高回転域まで続く。組み合わされる8速ATの仕上がりがこちらも素晴らしいことも、そんな好印象に拍車を掛けてくれることとなった。

画像: ワインディングロードでは本領を発揮する。標準仕様の16インチタイヤ装着車も試してみたい。<BMW 318iセダン>

ワインディングロードでは本領を発揮する。標準仕様の16インチタイヤ装着車も試してみたい。<BMW 318iセダン>

充実したベーシックモデル。購買意欲を刺激する存在

渋滞した高速道路上でのハンズオフ機能など、3眼カメラを駆使した高機能な運転支援システムや、直前に走行した最大50mの距離をバックで正確にトレースする「リバースアシスト」の機能などは、上級グレード車と同様に標準装備だ。

ただし、路面変化に対してランフラットタイヤが過敏に反応し、時に揺すられ感がかなり強く現れるのは気になった。これは、現行3シリーズの全モデルに共通するウイークポイントだ。

それでも、320i比で49万円引き下げられて、500万円の大台を大きく割り込んだ489万円というプライスは、新たに購買意欲を掻き立てる起爆剤となってくれるに違いない。(文:河村康彦)

画像: 318iが搭載するエンジンは2L直4ターボで320i用の仕様違い。

318iが搭載するエンジンは2L直4ターボで320i用の仕様違い。

■BMW M440i xDriveクーペ主要諸元

●全長×全幅×全高=4775×1850×1395mm
●ホイールベース=2850mm
●車両重量=1740kg
●エンジン= 直6DOHCターボ
●総排気量=2997cc
●最高出力=387ps/5800rpm
●最大トルク=500Nm/18000-5000rpm
●駆動方式=4WD
●トランスミッション=8速AT
●車両価格(税込)=1025万円

■BMW 318iセダン主要諸元

●全長×全幅×全高=4715×1825×1440mm
●ホイールベース=2850mm
●車両重量=1540kg
●エンジン= 直4DOHCターボ
●総排気量=1998cc
●最高出力=156ps/4500rpm
●最大トルク=250Nm/1350-4000rpm
●駆動方式=FR
●トランスミッション=8速AT
●車両価格(税込)=489万円

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