1974年にデビュー以来、コンパクトFF車のベンチマークであり続けるフォルクスワーゲン ゴルフ。日本でも間もなく8代目となる新型が発表されるが、その前に初代から現行型までのゴルフを振り返ってみたい。今回は、7代目ゴルフGTIと、その派生バージョンについて語ろう。

初代GTI登場から40周年。多くの派生バージョンが登場

画像: 7代目ゴルフGTI。写真のモデルは日本仕様には設定されていない3ドアの初期型。

7代目ゴルフGTI。写真のモデルは日本仕様には設定されていない3ドアの初期型。

ゴルフ7はスポーツ志向を強めた印象だが、その中心的存在のGTIは、初代の登場から40周年を迎えたこともあって「GTIワールド」は賑わいを呈した。限定モデルや多種多様なコンセプトカーが多数つくられ、さらにレース分野でも活躍。ヨーロッパが電動化旋風にさらされる前の、最後の盛り上がりと言えるかもしれない。

7代目GTIは、「GTI is Back」を唄った5代目のGTI以来の路線を継続して、さらなる進化を果たした。グリルのハニカム格子パターンや赤いアクセントなど、GTIとして定番の仕立てとなっており、エンジンも引き続き2Lターボだ。最高出力は旧型からプラス9psの220ps、最大トルクは旧型からプラス70Nmの370Nmで、型式名は旧型の標準型GTIに引き続きEA888型だが、MQB用となりデュアルインジェクションなどを採用するなど、ヘッドまわりが新開発されていた。

また、欧州の燃費規制が厳しくなるなかで、GTIとして初めて「ブルーモーション テクノロジー(アイドリングストップとブレーキエネルギー回生システム)」も採用。このあたりはゴルフRと同様である。そのほか、プログレッシブ ステアリングの採用により、ロック to ロックが従来の2.75回転から2.1回転まで減り、クイックになった。

画像: GTIクラブスポーツS。ニュルブルクリンクで7分49秒21のタイムを記録した。リアシートはない。

GTIクラブスポーツS。ニュルブルクリンクで7分49秒21のタイムを記録した。リアシートはない。

エンジンは、マイナーチェンジ後に230psまで強化され、また日本仕様でもMT車が導入され、スポーツドライビング好きにアピールした。GTIには高出力仕様のGTIパフォーマンスもあり、日本では限定モデルとして導入された。当初は10psアップの230psだったが、その後245psまで向上。電気制御のデフロック機構や7速DCT(DSG)などの専用装備も与えられていた。

ヨーロッパでは標準モデルだったGTIパフォーマンスだが、7代目GTIにはさらに上があった。GTIは2016年にデビュー40周年を迎え、それに合わせて限定モデルのGTIクラブスポーツが発売された。それまでGTIは、20、25、30、35周年と、5年刻みでアニバーサリーモデルをつくってきており、クラブスポーツはその40周年版となる。ヨーロッパではエディション40というサブネームで呼ばれることもあった。

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