XC60をはじめ、ボルボのSUVはオールラウンダー的な要素が強く、さまざまな天候や路面状況でも安心して走ることができるようになっている。ここでは、2018年に長野から志賀高原スキー場へのルートで行われた雪上テストドライブの模様を振り返ってみよう。試乗車はボルボ XC60 T8 ツインエンジン AWD インスクリプションだ。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2018年3月号より)

こんなに楽に走れるなら、またスキーを始めたくなる

雪を求めて設定した目的地は志賀高原スキー場。スキーに夢中になっていた時期、よく目指していた場所だ。「久し振りに行ってみるか!」と思ったわけである。

学生時代は志賀高原や野沢温泉スキー場によく出かけたものだ。それこそ毎週のようにである。当時はスタッドレスタイヤもなく非金属チェーンさえ稀だった。スキーに行くにはかならずどこかで苦労して金属チェーンを装着することになる。それをいかに短い時間でスマートに装着できるかが、実は、スキーの腕以外の見せ場であった。今は楽になったものだ。そんなことを思いながら走っていたら雪道になっていた。

画像: 外は極寒でもステアリングホイールヒーターとシートヒーターで室内は快適。

外は極寒でもステアリングホイールヒーターとシートヒーターで室内は快適。

XC60 T8は、4輪の制御はとても自然だ。雪道であってもアクセル&ブレーキワーク、ハンドル操作に「急」を付けなければ、ドライバーにまったくストレスや不安を感じさせない。

途中、撮影で車外に出た。天気は良くてもさすがにそこは雪国。少し外にいただけでも身体が冷え切ってしまう。しかし、そんなときでもXC60 T8の室内に戻れば快適である。シートヒーターとステアリングホイールヒーターが装備されているので冷えた身体もすぐに暖まるのだ。さらに加えれば、XC60は、9インチのタッチ式縦型センターディスプレイを使って実に多彩な機能を操作できるのだが、これがなんとスマートフォンなどとは違い手袋をしていても反応するのである。

もともとボルボ車は、北欧など寒い場所での使用も考えられ、手袋をしたまま操作できるようスイッチ類が大きくなっていた。新世代になってスイッチの数が減っても、この手袋をしながら操作できるディスプレイは、そうしたボルボの人間中心の考え方が反映されているのだろう。さすが人に優しいスウェーデンのクルマである。都会ではとくに不便を感じなくても、こうした時にはとても便利に感じられるのである。

スマートなデザインもXC60の魅力のひとつである。やはりクルマはカッコいいに限る。そう思わせる1台だ。平日は街中を駆け抜け、週末はアウトドアに。冬になればスキーやスノボにも手軽に、安全に行ける。そんな理想的なクルマがXC60だと言えるだろう。 

このクルマが相棒なら、また学生時代のようにスキーに夢中になれるかもしれない。出無精になった自分も積極的に出かけられるだろう。そう思った試乗であった。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:伊藤嘉啓)

ボルボ XC60 T8 ツインエンジン AWD インスクリプション 主要諸元

●全長×全幅×全高:4690×1900×1660mm
●ホイールベース:2865mm
●車両重量:2170kg
●エンジン:直4 DOHCターボ+SC+モーター
●排気量:1968cc
●最高出力:233kW(318ps)/6000rpm
●最大トルク:400Nm/2200-5400rpm
●モーター最高出力:前34ps/2500rpm、後65ps/7000rpm
●モーター最大トルク:前160Nm/0-2500rpm、後240Nm/0-3000rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・50L
●JC08モード燃費:15.7km/L
●タイヤサイズ:255/45R20
●車両価格:884万2500円(2018年当時)

This article is a sponsored article by
''.