ボルボ XC60のSUVとしての万能性は、日本でも広く知られている。一方で、ワゴンボディならではのスリークなスタイリングも確かに魅力。となれば、V60クロスカントリーはまさに絶妙なポジションにいる。(以下の記事は、Motor Magazine 2019年6月号より)

フラットライドなCCは、安心感で差をつける

画像: 2Lの直4ターボエンジンは254psと350Nmを発生。XC60もV60CCも同スペックだが、JC08モード燃費はXC60のほうが1km/Lほど優れている

2Lの直4ターボエンジンは254psと350Nmを発生。XC60もV60CCも同スペックだが、JC08モード燃費はXC60のほうが1km/Lほど優れている

プラットフォームも構成メカニズムもほぼ同じなのだが、今回の試乗車で決定的に違っていたのがサスペンション。XC60はオプションのエアサスペンションを装備していたが、V60CCはコンベンショナルなスプリング(リアは樹脂製リーフ)を採用している。

その違いもあったのだろう。XC60のライドフィールは角が取れたマイルドな味わい。ゆったりとホイールがストロークするような癒し系の乗り心地だ。ただしそのソフトさゆえ、発進/停止に伴うピッチ方向の動きや、ロールの大きさ、収束などに多少大きさや遅れを感じるシーンもあった。

これと比べるとV60CCはやや張りがありしっかり感が強い。路面によっては時にコツコツとした入力を意識することもあるが、それよりもむしろ重心高が上がったにもかかわらずコーナリング時のロール方向や、路面からの入力によるピッチ方向の動きが明確にフラットなのに感心させられた。

ハンドリングは敏感さを抑え、ステア操作に追従する車体の動きが正確かつ滑らかな、60シリーズの美点を継承している。その上でV60CCは前記したようにしっかり感が強いので、オン/オフロードを問わず、より安心して走れるはずである。

動力性能だが、ボルボの2Lターボは一定距離を走り込むとアタリが出て吹け上がりの軽快感や伸びを増していく傾向がある。今回試したXC60のT5ユニットがまさにそうで、活発に回り回転フィールも極めてスムーズだった。この伸びしろがエアサスとパノラマガラスサンルーフの追加による50kgの重量増(車両重量1880kg)をはねのけた感じ。1830kg(サンルーフ付き)のV60CCと動力性能に決定的な差は見出せず、むしろアタリがまだついていないぶん、V60CCの方が刺激に欠ける部分もあった。

とは言え、いずれもDセグメント相応のワゴン/SUVとしては、動力性能はかなり強力。地上高の拡大とAWD化による高いオフロード性能と、そうは言ってもSUVよりも低全高なことによるオンロードでの機敏さも兼ね備えたV60CCは、絶好の旅の伴侶となってくれそうな一台だった。(文:石川芳雄/写真:永元秀和)

画像: 右がXC60、左がV60CC。甲乙つけがたい2台の選択は、予算やスタイリングの好みで選ぶしかなさそうだ。

右がXC60、左がV60CC。甲乙つけがたい2台の選択は、予算やスタイリングの好みで選ぶしかなさそうだ。

■ボルボ XC60 T5 AWD インスクリプション 主要諸元

●全長×全幅×全高:4690×1900×1660mm
●ホイールベース:2865mm
●車両重量:1830kg
●エンジン:直4 DOHCターボ
●総排気量:1968cc
●最高出力:187kW(254ps)/5500rpm
●最大トルク:350Nm(35.7kgm)/1500−4800rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:フロント横置き4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・60L
●JC08モード燃費:12.6km/L
●タイヤサイズ:235/55R19
●車両価格(税込):709万円

■ボルボ V60クロスカントリー T5 AWD プロ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4785×1895×1505mm
●ホイールベース:2875mm
●車両重量:1810kg
●エンジン:直4 DOHCターボ
●総排気量:1968cc
●最高出力:187kW(254ps)/5500rpm
●最大トルク:350Nm(35.7kgm)/1500−4800rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:フロント横置き4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・60L
●JC08モード燃費:11.6km/L
●タイヤサイズ:235/45R19
●車両価格(税込):649万円

This article is a sponsored article by
''.