いよいよボルボ全モデル電動化の時代が到来した
2017年2月、ボルボカーズは2019年から全モデルを電動化すると発表した。当時、ボルボは今後電気自動車しかつくらない、という間違った報道もされたが、事実は内燃機関のみを搭載したクルマから脱却し、すべてのボルボ車に電気モーターを搭載することを宣言したというわけだ。
つまり今後、ボルボが発売する新型車には、すべて電気モーターが搭載されているということ。それはBEV(バッテリー電気自動車=ピュアEV)、PHEV(プラグインハイブリッド車)、MHEV(マイルドハイブリッド車)のことである。
「ボルボカーは、全モデルを電動化させる最初のプレミアムブランドとなります」とボルボカーグループのホーカン・サムエルソンCEOはコメントするが、それには続きがあって、ボルボは2040年までにクライメートニュートラル(環境負荷を与えない)を実現するとも明言している。
その第一弾として日本へ導入されたMHEVが、XC60 B5 AWD インスクリプションである。今後ボルボは、PHEVに「ツインエンジン」、MHEVに「B」、そしてピュアEVに「P」でグレード名を表記する。
ボルボの「B5」の特徴は、ISGMを搭載した48Vハイブリッドシステムを搭載し、気筒休止機構も採用、回生ブレーキ、オルタネーター機能によりスムーズなエンジン始動、加速性能とレスポンスを向上させている。
気筒休止機構は3000rpm以下、30〜160km/hの範囲内で変速動作が行われていなければ、1番と4番のシリンダーを停止するというもので、高速道路よりは、とくに街中などで燃費の向上に効果的である。
さらにブレーキバイワイヤを採用し、100%回生ブレーキを使用することが可能となるとともに軽量化、燃費の改善、ブレーキフィールの改善、制動距離の短縮、NVH(クルマの快適性を測るもので、ノイズ/Noise、バイブレーション/Vibration、ハーシュネス/Harshnessの頭文字をとる)の改善が実現している。