「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、フォルクスワーゲン ザ・ビートルだ。

インテリアの質感は先代よりも劇的にアップした

エクスリアも変わったが、インテリアはそれ以上に変わった。先代は半円形をモチーフにしたスタイリングを重視したことで、ダッシュボードの奥行きが無意味に広かった。ドイツではここで新聞紙を広げて読めるとまで言われたほどだ。

画像: インテリアの質感は先代よりも大幅にレベルアップしている。ダッシュボードの奥行きは普通のクルマ並みになった。

インテリアの質感は先代よりも大幅にレベルアップしている。ダッシュボードの奥行きは普通のクルマ並みになった。

新型はフロントウインドーを立てることで、ダッシュボードは狭くなった。さらに、インパネは垂直近くまで立っている。これは初代ビートルをモチーフにした演出だ。グローブボックスの形状もフタが上ヒンジで開く方式を採用している。中間グレードの「デザイン」は、ボディカラーをインパネにも塗るなど、初代のイメージに近づけている。

オプションでは、照明の色が赤、白、青に変えられるアンビエントライトも用意されている。これまでのビートルでは考えられない装備だ。ドライバーの目の前のメータークラスターには、中央に大径のスピードメーター、左に8000rpmまで刻まれたタコメーター、右に燃料計が配置されている。中央のスピードメーターの内側にはマルチファンクションディスプレイが設置されている。

新型ビートルも先代同様、リアゲート付きの3ドアハッチバックだが、室内は広くなった。特にリアシートは頭上のスペースも含めて、身長170cmまでの人が座れる広さを確保した。ラゲッジスペースも広くなった。奥行きは810mm、左右幅は980mm。リアシートバックは分割可倒式で、段差はあるものの室内と一体になる。リアゲートの開口部も大きくなり、実用性はかなり向上している。

画像: リアビューで大きな変化を感じられるのがテールランプ。先代のような完全な丸型ではなくなった。

リアビューで大きな変化を感じられるのがテールランプ。先代のような完全な丸型ではなくなった。

フォルクスワーゲン ザ・ビートル 2.0TSI(欧州仕様) 主要諸元

●全長×全幅×全高:4278×1808×1486mm
●ホイールベース:2537mm
●車両重量:1439kg(暫定値)
●エンジン種類:直4 DOHCターボ
●排気量:1984cc
●最高出力:147kW<200ps>/5100rpm
●最大トルク:280Nm<28.6kgm>/1700-5000rpm
●トランスミッション:6速DCT
●駆動方式:横置きFF
●タイヤ:235/35R18

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