2010年12月、トヨタとダイハツの共同開発車であるパッソとブーンがフルモデルチェンジして2代目となって登場した。先代モデルは女性ユーザーから高い支持を得ていたが、この3代目はどんな魅力を持っていたのか。ここでは登場間もなく行われた国内試乗会の模様をを振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2010年5月号より)

シンプルで飽きのこないシンプルさがデザインのテーマ

今回2代目へとフルモデルチェンジされたトヨタ パッソとダイハツ ブーン。そのルーツはトヨタ デュエット/ダイハツ ストーリアにさかのぼる。

1998年2月、軽自動車からの乗り換え需要をターゲットにしたストーリアが登場。9月にはそのOEMであるデュエットがトヨタのエントリーモデルとして登場した。これらに代わるモデルとして2004年に登場したのが初代パッソ/ブーンで、OEMではなく共同開発車となったが、その使命は変わっていなかった。

そして2代目となったパッソとブーンは、先代からそのコンセプトを引き継いで、とくに女性ユーザーを意識して開発された。企画開発から女性スタッフ主導で進められ、先代の長所はそのままに、「自然体」「さりげないおしゃれ」をキーワードに「素の魅力」を磨き上げての登場となったのだ。

素の魅力アップの一環として、従来モデルから引き継ぐ1Lエンジンに組み合わせるトランスミッションを4速ATから、ダイハツの軽自動車に広く採用されているCVTへと変更。1.3Lエンジンは従来のエンジンから、トヨタ iQなどに搭載されているものへとチェンジし、こちらもCVTを組み合わせた。

これらによって、1L(FF)モデルでは先代より10・15モードで1km/Lの燃費を向上、1.3L(FF)モデルでは同じく3km/Lの燃費向上を達成した。毎日乗るクルマとして、環境性能と経済性という魅力を増したのだ。

画像: 「自然体」「さりげないおしゃれ」をキーワードに「素の魅力」を磨き上げての登場した2代目トヨタ パッソ/ダイハツ ブーン。写真はパッソ+Hana。

「自然体」「さりげないおしゃれ」をキーワードに「素の魅力」を磨き上げての登場した2代目トヨタ パッソ/ダイハツ ブーン。写真はパッソ+Hana。

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