「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、フォルクスワーゲン ゴルフ6 だ。

ゴルフ史上最高の低燃費を達成した

画像: アイドリングストップ機能は積極的にエンジンを止めるタイプだが、バッテリーの電圧が低下しないように電力フォロー装置も装着されている。

アイドリングストップ機能は積極的にエンジンを止めるタイプだが、バッテリーの電圧が低下しないように電力フォロー装置も装着されている。

これにより、10・15モード燃費は従来型の17.4km/Lから18.4km/Lへと、約6%も向上した。この数値も、ゴルフ史上最高のものとなった。ちなみに車両価格(税込)は、ベースモデルの使用を一部見直すことによって1万円高におさえられており、またエコカー減税(75%減税)および新エコカー補助金(10万円)の対象モデルになる予定だ。

前置きが長くなってしまった。まず見た目は、いままでのTSIトレンドラインと大きく変わらない。ドアを開けて乗り込むと、そこは見慣れたゴルフ6のコクピットだ。ステアリングホイールは本革巻きだし、エントリーグレードとはいえ安っぽさを感じさせないのは、さすがフォルクスワーゲン。

1.2LのSOHCターボは従来モデルとパワースペックは変わっていないが、1.3トン足らずのボディに105psと175Nmというパワースペックは必要十分といったレベル。絶対的な加速は強くないものの、街中でも高速道路でもパワー不足を感じることはない。7速DSGのシフトも洗練されてきた。足まわりも熟成度が増しており、ボディ剛性の高さも相まって、乗り心地もいい。

アイドリングストップ機能は積極的にエンジンを止めるタイプで、信号待ちなどで意図的にステアリングホイールを動かしても再始動することはない。それでも、ブレーキペダルを踏んでいる力が弱いと再始動してしまうこともあるが。また、ゴーストップが多い日本でもバッテリーの電圧が低下しないように、電力フォロー装置も装着されている。

このブルーモーションテクノロジーは、今後ほかのフォルクスワーゲン車や、ゴルフの他グレードにも随時装着予定だという。アルファロメオ ジュリエッタやプジョー 308などのライバルが迫ってきたと思ったら、またしてもゴルフは突き放しに成功しそうだ。

画像: 本革巻きのステアリングホイールなど、装備は従来モデルのTSIトレンドラインと基本的に変わらない。カーナビはオプション。

本革巻きのステアリングホイールなど、装備は従来モデルのTSIトレンドラインと基本的に変わらない。カーナビはオプション。

フォルクスワーゲン ゴルフ TSIトレンドライン ブルーモーションテクノロジー 主要諸元

●全長×全幅×全高:4210×1790×1485mm
●ホイールベース:2575mm
●車両重量:1270kg
●エンジン:直4 SOHCターボ
●総排気量:1197cc
●最高出力:77kW(105ps)/5000rpm
●最大トルク:175Nm(17.8kgm)/1500-4100rpm
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:プレミアム・55L
●10・15モード燃費:18.4km/L
●タイヤサイズ:195/65R15
●当時の車両価格(税込):264万円

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