「クラウン」でなければ、素直に受け入れられた?
クロスオーバーとなった新型クラウン。街中でも、その姿をけっこう見かけるようになった。最初は「えっ、これがクラウン?」と思ったスタイリングも見慣れてきたし個人的には嫌いじゃない。新型プリウスの兄貴分といったスタイルは新鮮だし、これが新世代のセダンなのだと思えば、むしろ今後は主流になっていくのかもしれない。
おそらく、そのスタイリングが「クラウン」という車名から想像するイメージと乖離していたから、拒否反応も多かったのだろう。車名がクラウンでなかったら、もっと素直に受け入れられたのではないだろうか。
バイトーンのボディカラーも好きずきで、実際に売れているのはモノトーンの無彩色が多いらしい。スタイルはアバンギャルドでもボディカラーはコンサバに・・・という人が多いのかもしれない。新世代のクラウンと考えれば、今回試乗したレッド×ブラックなんかは今までのクラウンとは違うという感じで悪くないのだが。
インテリアの雰囲気は、やっぱりクラウンらしい
ドアを開けると、今回の試乗車であるRS系はブラック×イエローブラウンのオシャレな本革インテリアが目をひく。クラウンというとブラック系やフロマージュ(明るいベージュ)といったインテリアカラーが多いのだが、これくらいの色使いのほうがボディデザインには合っていて、いい雰囲気だ。
クーペ風のシルエットになっても、リアシートの居住性はしっかり確保しているのは、さすがクラウン。中央は形状の関係で少し座りにくいけれど、おとな二人ならゆったりくつろげるし、中央も子どもが座るのだったら問題ないだろう。
そして一見ハッチバック風に見えるけれど、独立したトランクを備えているのもクラウンらしい。積み方を工夫すれば9.5インチのゴルフバッグを3個詰めるとカタログで謳っているのは、いままでのクラウン ユーザーに対してのアピールなのだろう。