1970年代の後半に大ブームが起き、今もなお人々を魅了してやまないスーパーカーたち。そんな懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまでを紹介していく、スーパーカークロニクル。今回は、フェラーリ ローマだ。

フェラーリ ローマ(FERRARI ROMA:2019〜)

画像: フルLEDのヘッドランプは、モンツァSP1/2のものと似たデザイン。グリルはフェラーリ伝統の格子状を踏襲している。

フルLEDのヘッドランプは、モンツァSP1/2のものと似たデザイン。グリルはフェラーリ伝統の格子状を踏襲している。

母国イタリアの首都であるローマで、2019年11月、フェラーリは新たなモデルを発表した。その名も「ローマ(Roma)」。かつてV8をミッドシップ搭載したモデルに458イタリアという車名が与えられたり、21世紀に入ってからのフェラーリにはカリフォルニアやポルトフィーノ、マラネロ、モデナといったフェラーリと関係の深い地名が付けられることが多い。このローマも、その美しいスタイリングが古都の街並みに映えると名づけられたようだ。

V8エンジンをフロントに搭載した2+2のFRクーペにあたるが、それまでのフェラーリにはV8を搭載したFRクーペはなく、コンバーチブルのカリフォルニアと、その後継モデルのポルトフィーノがあるだけだ。つまり、新しいカテゴリーのモデルとなる。デザインは突き出したシャークノーズ、ワイドなフロントのボンネット、フェンダーのしなやかなカーブなど、1960年前後の250GTベルリネッタ ルッソや250GT 2+2といったGTモデルにインスパイアされた、フェラーリの伝統的なスタイリングを表現している。

フロントミッドシップに搭載されるパワーユニットは、3.9LのV型8気筒 DOHCツインターボで、新しいカムプロフィールの採用などにより、最高出力は620ps、最大トルクは760Nmを発生。ポルトフィーノより最高出力は20psアップしている。トランスミッションはPHEVのSF90ストラダーレから採用された8速DCTを組み合わせる。公称パフォーマンスは、最高速が320km/h以上、0→100km/h加速が3.5秒とされている。

インテリアは、ドライバー側とパッセンジャー側に別々の空間「セル」を生み出すという、いわゆるデュアルコクピット コンセプトを進化させたもの。ドライバー優先ではなく、キャビンはシンメトリックな構造となっている。メーター類はフルデジタル化されており、センターコンソールの上部にはエアコンやシートなどを操作するタッチディスプレイが備わり、その下にはF1 DCTのシフトが往年のフェラーリ車のシフトゲート風にアレンジされている。2023年にはソフトトップのオープンモデル、ローマ スパイダーも設定された。

画像: 運転席と助手席が完全にセパレートされた、シンメトリーなコクピット。DCTのシフトには往年のフェラーリ車のようなゲートが備わる。

運転席と助手席が完全にセパレートされた、シンメトリーなコクピット。DCTのシフトには往年のフェラーリ車のようなゲートが備わる。

フェラーリ ローマ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4656×1974×1301mm
●ホイールベース:2670mm
●車両重量:1570kg(追加オプション装着車)
●エンジン種類:90度V8 DOHCツインターボ
●総排気量:3855cc
●最高出力:620ps/5750-7500rpm
●最大トルク:760Nm/3000-5750rpm
●燃料・タンク容量:無鉛プレミアム・80L
●トランスミッション:8速DCT
●駆動方式:トランスアクスル式FR
●タイヤサイズ:前245/35ZR20、後285/35ZR20

画像: amzn.to
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