遊び心を感じるエクステリア
70年代から80年代にかけて欧州の代表的ベストセラーカーだった「ルノー5(サンク)」が、「ジュネーブモーターショー2024」で蘇った。それもBEV(電気自動車)として。
「ルノー5 E-Tech」と名付けられたそのクルマのエクステリアは、ルーツをオマージュしつつ前衛的な要素がふんだんに盛り込まれている。彫刻的なフォルムをはじめ、ちょっと小生意気な佇まいのヘッドランプ(LED)形状、垂直にデザインされたリアテールランプ、カラードアクセント入りルーフ等などだ。
そして気になるのが、ボンネットなどに配された通気口グリル。電気自動車には必要ない代物だが、あえてデザインとして採用したところに、ルノー デザイナー陣の遊び心を感じ取ることできる。
航続距離は400km。本国では約400万円のプライスタグ
プラットフォームは、BセグメントのBEV専用に新たに開発された「AmpR Small」。「ルノー5 E-Tech」が初の採用となる。2540mmのホイールベースを持ち、従来比1500kgの軽量化が図られるとともに、広々とした室内空間が得られるという。
電動化テクノロジーとしては、AC双方向充電が可能な新システムが採用される。これは、外部給電ができるV2L(vehicle-to-load)と自動車を電力インフラとして活用できるV2G(vehicle-to-grid)のふたつのことを行えるという画期的なものだ。
駆動するモーターは70kW 、90kW 、110kW の3タイプが用意される、搭載バッテリーの容量は52kWh。満受電での航続距離はWLTPモードで400kmとなる。充電は、11kWの普通充電と80kWもしくは100kWの急速充電に対応する。
気になる発売時期は、現在のところ2025年夏が予定されている。価格は2万5000ユーロ(約408万円)あたりからという。