2024年5月9日〜12日(現地時間)、WRC(世界ラリー選手権)第5戦ラリー・ポルトガルが北部のポルト近郊マトショニスを起点として開催され、トヨタのセバスチャン・オジェが優勝、2位にはヒョンデのオィット・タナック、3位にもヒョンデのティエリー・ヌーヴィルが入った。勝田貴元(トヨタ)は金曜日午前のステージで首位に立つなど好調な滑り出しで優勝争いに絡んだものの、土曜日にサスペンションを壊してデイリタイア、総合29位に終わった。

波乱の土曜日にトヨタ勢がトラブル

ターマック戦だった前戦クロアチアから一転、第6戦ポルトガルはスタート順がタイムに大きな影響を与えるグラベルラリー。本格的な競技開始となる金曜日は各ステージの距離が短いことで、各車の差はわずかだったが、それでも先頭スタートのヌーヴィルと2番手スタートのエルフィン・エバンスは路面掃除役となってペースが上がらず、早くも一歩後退してしまう。

画像: ターマックのクロアチア、グラベルのポルトガルと、性格の異なる2つのラリーを連勝。デイ3でタナック(ヒョンデ)に11.9秒差をつけて首位に立ったオジエは、霧に覆われた最終日デイ4オープニングのSS19でベストタイムを記録して、勝利を決定づけた。

ターマックのクロアチア、グラベルのポルトガルと、性格の異なる2つのラリーを連勝。デイ3でタナック(ヒョンデ)に11.9秒差をつけて首位に立ったオジエは、霧に覆われた最終日デイ4オープニングのSS19でベストタイムを記録して、勝利を決定づけた。

ロングステージが続くラリー最大の山場となる土曜日、首位争いに名乗りを挙げたのは前日に1-2-3体制を築いていたトヨタのカッレ・ロバンペラ、オジェ、勝田と、ヒョンデのタナックの4人だった。

この中でまず勝田がSS11でスピンを喫してタイムロス、同じSS11では快調に首位を走っていたロバンペラがなんと大転倒で痛恨のデイリタイアとなってしまう。なんとか3番手に留まっていた勝田も続くSS12ではバンクにヒットしてやはりデイリタイア、これで首位争いはオジェとタナックに絞られることになった。

タナックはSS12を終えて一旦は首位に立つものの、SS13終盤でパンクに見舞われて大きくタイムロス。オジェに首位を奪われる。

タナックはその後も何度かベストタイムを出すもののドライバーズ選手権を考慮して過度なリスクを追わない走りに徹したため、オジェとの差は10~18秒前後で膠着状態になり、結局そのままオジェがクロアチアに続く2連勝を飾った。

画像: 今季2勝目をあげたトヨタのセバスチャン・オジェ。オジェは開幕戦ラリー・モンテカルロでの2位を含め、今季出場した3戦全てで表彰台にあがっている。

今季2勝目をあげたトヨタのセバスチャン・オジェ。オジェは開幕戦ラリー・モンテカルロでの2位を含め、今季出場した3戦全てで表彰台にあがっている。

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