日産自動車株式会社(以下、日産)と本田技研工業株式会社(以下、ホンダ)が、2024年8月1日、かねてから進めていたパートナーシップについて具体的な共同研究契約を締結したことを明らかにしました。同時に、このアライアンスに三菱自動車(以下、三菱自動車)が加わることも明らかに。企業としての生き残りをかけた「戦略」のゆくえはもちろん重要ですが、結局のところ一般のユーザーはどんな「ベネフィット=お得」が期待できるのでしょうか。あくまでざっくりですが、まとめてみました。

企業の文化や風土を越えた、リスペクトが生まれている

今回の会見では、実際に「現場」で協業体制の構築を進めているエンジニア代表から、3月の検討開始以来の「100日」でどんな「化学反応」が起きているのか、が語られました。

画像: 協業の現場に臨むエンジニア代表のおふたり。日産自動車株式会社 常務執行役員(現職) 電子技術・システム技術開発本部、コネクティドカー&サービス技術開発本部 吉澤 隆氏(写真右)と、本田技研工業株式会社 電動事業開発本部 BEV開発センター ソフトウェアデファインドモビリティ開発統括部 統括部長 四竈 真人氏(同左)。

協業の現場に臨むエンジニア代表のおふたり。日産自動車株式会社 常務執行役員(現職) 電子技術・システム技術開発本部、コネクティドカー&サービス技術開発本部 吉澤 隆氏(写真右)と、本田技研工業株式会社 電動事業開発本部 BEV開発センター ソフトウェアデファインドモビリティ開発統括部 統括部長 四竈 真人氏(同左)。

現場代表のひとり、本田技研工業株式会社 電動事業開発本部 BEV開発センター ソフトウェアデファインドモビリティ開発統括部 統括部長 四竈 真人氏は、「ライバルだと思っていた、ということは技術的に認めていたっていうこと」とコメント。

結果、企業文化の違いという垣根を越えて、お互いをリスペクトしながら、密なコミュニケーションをとる体制が育まれているそうです。

目指すところは同じ。「SDV領域で、再び勝つ!」というゴールに向けて課題を共有しあうことで、個社ではなしえない「大きな進歩」を達成しうる・・・と語るのは、同じく現場を統率する日産自動車株式会社 常務執行役員(現職) 電子技術・システム技術開発本部、コネクティドカー&サービス技術開発本部 吉澤 隆氏でした。

つまりは、わかりやすい危機感とそれを克服するための共感が、協業を進める現場ではすでに醸成され始めているようです。

同日、三菱自動車が「自動車の知能化・電動化に向けた戦略的パートナーシップの検討開始に関する覚書に基づく検討枠組み」に新たに参画したことで、さらに大きくもう一歩、新しい領域に踏み出す可能性が高まっています。

ありがちなたとえではありますが、「毛利元就の三本の矢」的な?けっして折れない強力な連携はどんな「果実」を実らせるのか、今後も3社の動向から目が離せそうにありません。

画像: クルマの性能が従来のようなハードウェアだけでなく、ソフトウェアによって決まり、それがダイナミックにアップデートされることで、クルマそのものの魅力を素早く高めていく・・・SDVの世界では、安全性、快適性、エンターテインメント性能に至るまで常に「最新モデル」であり続けることが可能になる(写真はホンダのSDVイメージ)。

クルマの性能が従来のようなハードウェアだけでなく、ソフトウェアによって決まり、それがダイナミックにアップデートされることで、クルマそのものの魅力を素早く高めていく・・・SDVの世界では、安全性、快適性、エンターテインメント性能に至るまで常に「最新モデル」であり続けることが可能になる(写真はホンダのSDVイメージ)。

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