先進のテクノロジーとクラフトマンシップがふんだんに取り入れられた後席
VIPシャトルの形容がよく似合う、メルセデス・ベンツのハイエンドMPV「Vクラス」の後継モデル「ビジョンV」が、中国・上海モーターショー2025(4月23日〜5月2日)で世界に向け初お披露目が行われた。

宇宙船を思わせる後席の佇まい。チューブクッションが採用されたシートは未来的であり、独創的だ。
「ビジョンV」の最大の特長は、拡張性に富むモジュール式の新開発VAN.EA(バン・エレクトリック・アーキテクチャ)の採用だ。これにより、ハイエンドMPVの概念をさらに高め、プライベートラウンジとしての新たな立ち位置を確立している。
さっそく、右側の自動開閉する大型のスライドドアを開け「Vビジョン」の後席に乗り込んでみよう。照明付きの格納式ランニングボードのアシストで、後席への乗り込みはいたって快適だ。運転席との仕切りは、必要に応じて透明から不透明に部分的またはすべてに渡って変化するスクリーンが使用される。
シートは、アンビエントライトをまとった未来志向の独創的なチューブラークッションが採用される。電動調整式で、フラットポジションまでリクライニングすることができる。まさにリビングルームそのものと言ってもいいようだ。
クリスタルホワイトのナッパレザーやホワイトシルクと木目を活かした塗装とで織りなすインテリアデザインの豪華さにも圧倒される。サイドウォールには、スピーカーとともにポリッシュ仕上げのアルミで縁取られたディスプレイキャビネットが組み込まれ、ふたつの独立したシートの間にあるセンターコンソールもディスプレイキャビネットとして利用できる。

チェス盤を兼ねる折りたたみ式テーブルを装備。チェスを楽しみながらの優雅なドライブも楽しめる。
インフォテインメントシステムを操作するタッチパッドと、折りたたみ式のテーブルをも備える。しかも、テーブルを広げるとゴージャスなチェス盤が現れる。伝統的なクラフトマンシップへのオマージュだそうだ。センターコンソールが、それぞれのシートポジションに合わせて自動的に調整されることも忘れてはいけない。