「スバル フォレスター」はその誕生以来、いかにして「SUBARU」ブランドを代表するグローバルな存在に成長してきたのか。プラットフォームから一新された3代目は、新世代のSUVとしてどんな進化を遂げていたのだろうか。
4代目フォレスター:SJ型 [2012−2018]
スバル独創のシンメトリカルAWDを核に、走行性能、安全性能、環境性能といった基本性能を高めながら進化してきたフォレスターは、4代目では「SUVとしての本質的な価値の実現」をテーマに、SUVならではの道具としての「使う愉しさ」と、ストレスなく自由な移動を可能にする「走る愉しさ」が味わえる「新世代のSUV」として成長を遂げて登場した。
FA20型2L水平対向ターボエンジンは「新世代BOXER直噴ターボ"DIT"」を採用し、最高出力は歴代最強の280psとなった。また、エンジン、トランスミッション、AWD、VDCなどを統合制御し、悪路走破性を飛躍的に高めるAWDの新制御システム「X-MODE」は、ヒルディセントコントロール制御を含め、スイッチを押すだけで、あらゆる路面で安定した走行を可能にした。

4代目でさらにボディサイズは拡大され、スタイリングはより伸びやかでダイナミックなものになった。
4代目では運転支援システムも大幅な性能アップが図られ、「アイサイト=EyeSight(ver.2)」を装着したモデルを設定、2015年10月のマイナーチェンジでさらにVer.3へと進化した。
また4代目でも、撥水ファブリックシートや撥水カーゴフロアボードを採用してアウトドアでの使い勝手を高めた特別仕様車「X-BREAK」(2013年)や、先代に引き続きSTIが手掛けたコンプリートカー「tS」(2014年)など、さまざな仕様が登場している。
「クロスオーバーSUVカテゴリーで世界トップクラスのポテンシャルを目指す」というフォレスターの開発方針は4代目でもぶれることがなく、自由な移動をもたらす「走る愉しさ」が追求されていた。

STIチューンのコンプリートカー「tS」は第4世代でも登場。生産台数300台。