38号車がポール・トゥ・ウィンを達成
1回目のピットストップは開始から45分ほど経過したころ。4番手走行の8号車が最初にピットインしたが、他の上位勢はステイアウトを選択。ARTA内でも作戦を分けピットインを遅らせた16号車は、39号車と1号車のトヨタ勢に前に出られてしまった。

開幕戦で表彰台を獲得した39号車と1号車。ウェイトを積みながらも上位でレースを進めていく。
ポジションを上げた39号車と1号車は、19号車もかわし、2番手・3番手に浮上。しかしトップを走る38号車は、すでに大きなリードを築いていた。
1時間が経過し、各車1回目のルーティンピットを終える。中盤を迎えレース折り返し時点でも38号車がトップ。続いて8号車、36号車、3号車Niterra MOTUL Z、39号車という順位だった。
3時間レースも残り1時間余りとなった終盤、38号車が最後のピットイン。ドライバーチェンジを行い、最終スティントへ。全車が2回目のピットを終えてもトップは変わらず38号車。一方、2番手を走る8号車は、最終スティントでペースが上がらず、1号車、12号車TRS IMPUL with SDG Z、100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTに次々とパスされてしまった。

2番手を走っていながらも終盤ペースがなく遅れてしまった8号車。
1号車は最も重いサクセスウェイトを背負いながらも、トップの38号車との差を12秒にまで縮める。しかし、十分なマージンを持っていた38号車が最後までペースをコントロールし、トップチェッカーを受けた。

一度もトップの座を譲ることなくトップチェッカーを受けた38号車。
2019年以来、勝利から遠ざかっていた38号車。苦しい時期を乗り越え、「富士に強いセルモ」が帰ってきた。2位には驚異的な追い上げを見せた1号車が入り、チャンピオンシップ争いをリード。3位には、予選でラストアタックを逃したミスから12番グリッドスタートとなった100号車が見事追い上げて表彰台を獲得した。

立川監督(中央)はチームを率いる立場になって初めての優勝。また、大湯(左)もトヨタに移籍後初の優勝となった。