メルセデス・ベンツ Aクラス(2012年:3代目フルモデルチェンジ)

旧型より全長は405mm伸び、全高は160mmも低いワイド&ローなシルエットとなり、イメージを一新した。
3代目のAクラスは、ずいぶんとイメージが変わった。これまではハイト系ワゴンのような背高なイメージだったが、新型は地を這うようなどっしりとしたフォルムになった。旧型より全長は405mm伸び、全高が160mm低いワイド&ローなシルエットになった。
グリルもバンパー部も開口部がかなり大きい。ヘッドランプも上級グレードではLEDのポジションランプが内蔵された。新型AクラスはSLS AMGのデザイナーが手がけた、と聞いて納得した。フロントマスクは獰猛でなまめかしい野生動物をイメージしているそうだ。
対してリアビューはリアウインドーを囲むようにアンテナ内蔵の大型スポイラーがルーフから延び、エキゾーストは左右2本出しだ。そしてアルファベットのCをもじったコンビネーションランプは、スポイラーに内蔵されたハイマウントストップランプも含めてすべてLED。LEDは発熱発光しないし、しかもブレーキペダルとのタイムラグがない。しかも長寿命だ。

丸型エアアウトレットなどインテリアもアグレッシブでスポーティな雰囲気。ナビはオプションだがリアカメラ付きディスプレイは全車標準装備。
インテリアでは、ヘッドレスト一体型スポーツシートが新しい。ヘッドレスト下に隙間があり、そこに夜間アンビエントライトが点灯し、室内はなかなかムーディだ。航空機のエンジンをイメージしたようなエアコンのエアアウトレットは左右に2つ、中央に3つあり、後席への送風もしっかりと考えられている。もちろん後席専用の送風口はセンターコンソール後端にも装備されている。
乗り込むと、新設計のシートが良くフィットする。最近のメルセデスのシートは座面の長さが小柄なドライバーには長すぎるという印象だったが、これはピッタリだしサポート性も良い。シートバックも人間工学をしっかりと考えデザインされているようだ。しかもスポーツシートなのでホールド性も高い。
シフトレバーは最近の(編集部註:2012年)メルセデス車で定番となったダイレクトセレクト。ステアリングコラム右側のレバーで操作する。デフォルトのセンター位置がNで、上に上げればR、下に操作すればDとシンプル。Dに入れて走り出すと、シフトアップが小気味良い。ミッションはいわゆるトルコンATではなく、VWゴルフなどと同じデュアルクラッチのDCTだ。
