2020年のラグジュアリーカーセグメントでは、かねてからの宣言どおり「全車電動化」を果たしたボルボなど、次世代技術の投入が急加速しつつある。時代の流れを先んじ、遅れまいとするブランドごとの戦略が、明確化した2020年だった。(Motor Magazine2021年2月号より)

洗練された走りとともに異次元のハンドリングを実現

野心的と言えば、アウディA8のキーテクノロジーであるプレディクティブアクティブサスペンションが2019年末から日本仕様でも選択可能となったことにも触れておきたい。これはカメラによって前方路面の状況を検知、減衰力や車高をフィードフォワード制御するもの。スタビライザーに据え付けられたモーターを48Vシステムでドライブ、制御のレスポンスに優れることが特徴だ。

この新しいサスペンションは、コーナーでもロールを封じ込めるかのような徹底的なフラットライドをみせるほか、万一の側突時に備えて車高を瞬時に高め、高強度のサイドシル側で相手を受け止めるなど、多面的なボディコントロールを実現している。Sクラスとも7シリーズとも違う乗り心地の洗練ぶりにも目を見張るものがあった。

そしてハイエンド系のセグメントではEセグメントさながらに、フライングスパーとゴーストという両雄が揃ってフルモデルチェンジを受けて上陸した。フライングスパーはMSBモジュールを得て乗り心地と走りの両面が一気に高次元化したのが印象的だった。それまでは上質感において厳然とした差異が感じられたW12とV8だが、新型ではV8の側が一気にその差を縮めて存在感を高めたことも特筆すべきポイントだろう。

ゴーストは車台をロールスロイス独自のアルミスペースフレームアーキテクチャーへと移行したが、これも独自開発のプラナーサスペンションシステムによって、持ち前のマジックカーペットライドを進化させながら、ロールスロイスとしては異次元ともいえるハンドリングを両立している。

オーナードリブンとしても究極を指向するこの2台こそが、現在のトップ・オブ・サルーンであることに異論の余地はない。そして2021年はいよいよ日本にも完全刷新されたSクラスが上陸する。このクルマが見せてくれる世界が、すなわち自動車の近未来を示すものであることは間違いないだろう。(文:渡辺敏史)

画像: 2020年10月、新型ロールスロイス ゴースト/ゴースト エクステンデッドが日本でも発売がスタートした。全体的により洗練されたフォルムに加え、各部のアピアランスはより優美でラグジュアリーなものへと進化。LEDランプなどを用いた演出など、これまでにない試みにも挑戦している。

2020年10月、新型ロールスロイス ゴースト/ゴースト エクステンデッドが日本でも発売がスタートした。全体的により洗練されたフォルムに加え、各部のアピアランスはより優美でラグジュアリーなものへと進化。LEDランプなどを用いた演出など、これまでにない試みにも挑戦している。

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