「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、フォルクスワーゲン パサートとパサートヴァリアントだ。

乗り心地は良く、燃費はさらに良い!

画像: ゴルフでもおなじみ、1.4Lの直噴ターボエンジンに7速DSGを組み合わせ、アイドリングストップも備えたパワーユニット。

ゴルフでもおなじみ、1.4Lの直噴ターボエンジンに7速DSGを組み合わせ、アイドリングストップも備えたパワーユニット。

ちなみにここまでは、セダンとワゴンのヴァリアントでフィーリングの差はさほどない。顕著に現れるのはワインディングロードだ。40kgの車重差が、とくに上りで効いてくる。ヴァリアントは、コーナー手前のアクセルオフでストンとスピードが落ちてしまうので、それなりのペースで走ろうと思うとアクセルの踏み込み量も多くなり、エンジン回転数も高まって少しノイジーになってしまう。コーナーを縫うような走りは、ちょっとツラいかもしれない。

しかし、ハンドリングのポテンシャルの高さはさすが。無論、ヴァリアントは後ろが長い分、動きはやや鈍くなるが、セダンはすこぶる安定感が高い。クルマの挙動変化もゆっくりなので、ワインディングロードを走り慣れていない人だと、運転が上手になったような気がするはずだ。

乗り心地はかなりソフトライドだ。路面の悪い街中でもハイラインの17インチタイヤで何の問題もない。また個人的には、やはりパサートともなると華美とは言わないが、高級感のあるインテリアは欲しいので、ハイラインの方が素敵に映った。静粛性の高いゆったりした空間では、少々優雅な気分で寛ぎたくなるのは誰しも同じだろう。

さて、気になる燃費の方は、ブレーキエネルギー回生システムやアイドリングストップといったブルーモーション技術を盛り込み、10・15モードで18.4km/Lを達成している。まさにフォルクスワーゲンのダウンサイジング戦略恐るべし!といったところだろうか。

画像: 見かけは地味だが、セダンの走りはけっこうスポーティ。1.4Lターボのパワーは必要十分といったところ。

見かけは地味だが、セダンの走りはけっこうスポーティ。1.4Lターボのパワーは必要十分といったところ。

■フォルクスワーゲン パサート ヴァリアント ハイライン 主要諸元

●全長×全幅×全高:4785×1820×1530mm
●ホイールベース:2710mm
●車両重量:1540kg
●エンジン種類:直4 DOHCターボ
●排気量:1389cc
●最高出力:90kW<122ps>/5000rpm
●最大トルク:200Nm<20.4kgm>/1500-4000rpm
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:横置きFF
●10・15モード燃費:18.4km/L
●タイヤ:235/45R17
●当時の車両価格(税込):396万円

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