島下「BMW M4は欲しくなるくらい好印象」
千葉 SUV関連の話題に移ります。
島下 ルノー キャプチャーが良かった。とくに凄いというのはないけど、素直で普通にいい。こんなに良くできた普通のクルマはなかなかない。SUVに期待する乗り心地で、目線が高く開放感があり、値段もリーズナブル、侮れない1台です。
渡辺 ルノーが前年比129%になっているのは、キャプチャー効果?
千葉 ルーテシアやカングーも人気がありますが、それも大きいでしょうね。
島下 ルーテシアも良かった。R.S.がないけどR.S.いらずのハンドリングで、ルノーは裏切らないなと思いました。
飯田 私はベントレー ベンテイガスピードにフォーリンラブしてしまいました。W12エンジンはマナーが良く、ボディの大きさを忘れられるくらい良く曲がる。SUVの中で私のキングです。
千葉 ハイブリッドも凄くいい。あれでチャージモードがあると最高ですけど。
渡辺 三様のエンジンバリエーションがあって、V8はV8で元気。そのV8もいろいろなクルマに使われているけど、アウディの時はアウディ、ポルシェの時はポルシェになるし、それぞれのキャラクターになれる器用なエンジンですね。
千葉 ディフェンダーはどうですか。
渡辺 90はショートホイールベースで乗り心地はどうかなと思いましたが、意外とピッチングも少ないですし、これなら普通に乗ってもいいかなと感じたのですが・・・でも安くない。
島下 110との差が少ない。
渡辺 この差なら長い方にしておくかと。もう少し安いとうれしいなぁ。
島下 90のディーゼルが出たらいいな。レンジローバースポーツにも載っているけど、とろける感じですもの。
飯田 とろけるようなディーゼルエンジンって凄い!
島下 マイルドハイブリッドがうまく効いて立ち上がりのラグとか消してくれて乗りやすいし、上質な感じですね。
千葉 SUVではありませんが、フェラーリ SFの印象はどうでしたか。
渡辺 本当の顔が見えてくる運転ができていないのですが、割と淡白な印象です。
島下 もっとトルクベクタリングの恩恵を感じさせてほしい。トラックモードでは効果があるのかもしれないけれど、普段から新しさを味わいたくないですか?
渡辺 今までのスーパーカーとは速度の次元が違うのかも。こんな勢いでコーナーが近づいてくるのかって。
飯田 私はフェラーリに充電しているのを初めて見たのが新鮮でした(笑)。
渡辺 アルファロメオが2026年くらいにBEV化するとかって話が出ていましたが、一方でGTAの受注は日本が断トツに多い。日本人ってアルファロメオ好きな人が多いんですね。FCAでは、次のグランドチェロキーLが楽しみです。
千葉 ラングラーが好調で、ジープブランドは相変わらず人気はありますね。
島下 あとはBMW M4がとても印象的でした。先代は正直ピンと来なかったけれど新型はエンジンもシャシも素晴らしい上にハンズオフまでできる。ただしデザインもそうだけど、M8と全長で65mmしか違わないのが気になる。
千葉 では2022年、期待のクルマで締めましょう。
飯田 私はアウディ Q4 eトロン。GTとは違う面白さを期待したいな。あとはQ4とID.4のキャラ分けも楽しみにしています。
渡辺 僕はスポーツモデル系の電動化が楽しみです。マクラーレン アルトゥーラとかフェラーリ 296GTB、それと電動ではないですがマセラティ MC20、その3台に注目します。同じようなエンジンを積んで現れるというのが面白い。時代が変わるなと思います。
島下 期待のクルマはシトロエン C4、プジョー 208、DS4というPSAのCセグ3台。どんなキャラに分けてくるのか、今の良い勢いがどんなカタチで反映されるのか楽しみです。SLにも期待しています。今までのメルセデス・ベンツ SLがメルセデスAMG SLになるんですよね。「元々300SLはレースに直結したクルマで、本来あるべきポジションに帰っただけ」とCEOは言うのですが・・・。いろいろ引き出しを持っている彼らがどう仕立ててくるのか。ラグジュアリーを求めている人に、AMGがそれを裏切らずどう応えるかと思うと楽しみです。
渡辺 今度のAMG GTはアーキテクチャーがSLと一緒ですよね。
千葉 韓国のヒョンデもあります。アイオニック5はドイツカー・オブ・ザ・イヤーも獲得するほど高評価です。
渡辺 テストで走っているのを目撃したけど、比較できるクルマがないほどちょっと大きいですね。
島下 日本で難しいのは百も承知でしょうから、どんなマーケティング、売り方を考えてくるのか楽しみですね。
千葉 オペルはどう復活するのか。
島下 オペルもゼロからの仕切り直しですから、興味深いですよね。
渡辺 もう日本のオペルのホームページにアップされていますね。
飯田 クーペスタイルのSUV、ルノーのアルカナにも期待の一票です。
千葉 最後は飯田さんに締めていただきました。いずれにしろ2022年も楽しみです。(聞き手:Motor Magazine編集部 千葉知充/まとめ:丸山佳彦/写真:永元秀和)