1970年代の後半に大ブームが起き、今もなお人々を魅了してやまないスーパーカーたち。そんな懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまでを紹介していく、スーパーカークロニクル。今回は、フェラーリ F355だ。

フェラーリ F355(FERRARI F355:1994ー1999)

画像: フロントまわりは同時期の512TRや456GTなどと共通する端正なイメージで、うまくまとめられている。

フロントまわりは同時期の512TRや456GTなどと共通する端正なイメージで、うまくまとめられている。

V8エンジンを搭載した小型フェラーリは、2世代ごとに大きなフルモデルチェンジを行うことが多い。たとえば、308から328への変更は正常進化だったが、328から348へはドラスティックな、まさにフルモデルチェンジといえるものだった。したがって、348からF355への変更も、正常進化といえるものだ。

さて、F355は348の後継モデルとして、1994年のジュネーブ モーターショーで一般公開された。車名のFはフェラーリを、355は3.5Lの5気筒でも1気筒あたりの排気量でもなく、3.5Lの5バルブDOHCを搭載していることに由来している。フェラーリの伝統を当時のテイストで近代的にアレンジして好評価を得たデザインは、当時のフェラーリの他車と同様にピニンファリーナが手がけたもの。348で特徴的だったテスタロッサ風のサイドのエアインテークフィンなどは廃され、シンプルで美しいスタイリングとなった。

コクピットの後ろに縦置きミッドシップ搭載されるエンジンは、新開発の3.5L V型8気筒。前述のように5バルブ(吸気3/排気2)DOHCヘッドの採用で、最高出力は380ps、最大トルクは37.0kgmというパワースペックを発生した。1Lあたりの出力は109psというハイパワーで、先代の348より最高出力は60psもアップしていた。公称最高速は348より15km/h高い295km/hとしている。

シャシは鋼管サブフレーム付きのスチール製モノコック。これにアルミニウムとスチール製のボディを架装するが、F355は前後のダウンフォースを均一化するアンダートレイを採用するなど、とくにアンダーボディに重点を置いた空力改善策が施されている。インテリアでは本革で覆われたダッシュボードにSRSエアバッグ内蔵ステアリング(パワーアシスト付き)、レカロ製シートの採用など、12気筒モデルに匹敵する質感と装備の充実化が図られた。

F355シリーズのクーペは348までのGTBではなく、ベルリネッタ(イタリア語のクーペ)と名づけられた。また、タルガトップのGTSやフルオープンボディのスパイダーもラインアップされ、いずれも高い人気を誇った。

画像: 新開発された3.5Lの5バルブDOHC V8エンジン。インテークにはファンネルが装着されていた。

新開発された3.5Lの5バルブDOHC V8エンジン。インテークにはファンネルが装着されていた。

フェラーリ F355 ベルリネッタ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4250×1900×1170mm
●ホイールベース:2450mm
●車両重量:1440kg
●エンジン種類:90度V8 DOHC
●総排気量:3495cc
●最高出力:380ps/8250rpm
●最大トルク:37.0kgm/6000rpm
●燃料・タンク容量:無鉛プレミアム・88L
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
●タイヤサイズ:前225/40ZR17、後285/40ZR17

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