2025年、日本導入50周年を迎えたフォルクスワーゲン ゴルフ。Motor Magazine誌では、この記念すべき節目の年にゴルフ各モデルの実力を多角的に検証するマンスリーレポート企画をスタート。その第1弾には、シリーズ最強の高性能モデル「ゴルフ R ヴァリアント」を取り上げ、日常使用を通じてその真価を探る。(Motor Magazine 2025年6月号を再構成 撮影:平野 陽)

0→100km/h加速4.8秒、最高速度250km/hの高性能ワゴン

画像: R専用のチューニングを施した2L TSIエンジンは従来型より13ps強化の最高出力333ps、最大トルクは420Nmになり、0→100km/h加速は4.8秒(ハッチバックは4.6秒)に更新。高回転まで回したサウンドも官能的。

R専用のチューニングを施した2L TSIエンジンは従来型より13ps強化の最高出力333ps、最大トルクは420Nmになり、0→100km/h加速は4.8秒(ハッチバックは4.6秒)に更新。高回転まで回したサウンドも官能的。

搭載する2L直4ターボエンジンはR専用チューニングが施され、2024年のマイナーチェンジで最高出力333psに向上、そこにトルクベクタリングを備えた4モーション(フルタイム4WD)や7速DSGによって、0→100km/h加速は4.8秒(ハッチバックは4.6秒)、最高速度250km/hとハッチバックモデルとほぼ同等の性能を備えている。

外観においても前後バンパーやグリルにR専用デザインを与えられているが、ステーションワゴンというパッケージがその過激さを巧みに包み込んでいる。とはいえ、リアの左右4本出しマフラーは視覚的にも明確な主張を持ち、始動時のエンジンサウンドも含め、隠しきれない「狼」の気配がにじむ。

画像: ヴァリアントは比較的大人しめなエクステリアにも見えるが、後ろにまわれば左右4本出しのマフラーが存在感をアピール。アイドリングは低音が強めで心地よく、高回転まで回すと官能的な快音を響かせる。

ヴァリアントは比較的大人しめなエクステリアにも見えるが、後ろにまわれば左右4本出しのマフラーが存在感をアピール。アイドリングは低音が強めで心地よく、高回転まで回すと官能的な快音を響かせる。

今回は、この「ゴルフ R ヴァリアント アドバンス」を通勤や取材といった日常の足として使いながら、その素顔に迫ってみたい。

エンジンスタートスイッチを押すたび、低音が効いたエンジン始動音にテンションが上がるが、公道でRの性能を出し切ることは難しい。

とはいえ、Rの最高速度250km/hからでも安心して止まれる18インチブレーキは速度域が高い時はもちろん、街乗りレベルでもしっかりと制動力を発揮する。走行状況によって前後駆動力配分を変化させる4モーションによる路面を問わず安定感ある走りも安心を感じられる部分だ。

それでいてコーナリング時にアクセルペダルを踏み込んでもトルクベクタリングの効果でしっかりとトラクションを効かせながら駆け抜けていける。こうした走る・曲がる・止まるというクルマの本質をしっかりと抑えたモデルは、やはり運転するのが楽しい。

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