Cセグの王者ゴルフの実力

街中では扱いやすく、ワインディングロードではキビキビと軽快に、そして高速域での安心感。さすがの走り。
ヴァリアントからの乗り換えなので、余計にそう感じるのかもしれないが、逆にマイルドなヴァリアントの乗り味が好みの人もいるだろう。またアクティブはリアの足まわりがトレーリングアーム式なので、その違いもある。とくに4リンク仕様は、高速域やハイスピードでのコーナリング時などにその違いを感じとれる。リアの接地感や追従性は4リンクの方が断然上だ。ただし、そこまでの領域を求めていない人には、アクティブでも十分なのかもしれない。
エンジンも同じ。前回のeTSIアクティブに搭載されていたのは116ps仕様だったので、今回の150ps仕様は、出足はもちろんだが、中回転域からのパワーの出方が段違い。とくに車両重量の軽いハッチバックモデルでは余計にそう感じるのかもしれない。また、トランスミッションの繋がりも良く、マニュアルモードでパドルを使った変速は切れ味良好でストレスを感じない。このあたりも含めてスポーティなドライブが可能なモデルだと言える。
一方、主な用途となった通勤時など街乗りレベルではとくにそのサイズ感があらためて扱いやすいと再確認できた。それもそのはずでゴルフが属するCセグメントにおいても、全長4295×全幅1790mmはコンパクトに分類される。それを実感したのはパーキングメーターを利用した際だ。いまや全幅1800mm超えは珍しくなく、白線内に車体を収めることも(とくに全幅)難しいことが多いが、ゴルフは路肩側に多少余裕を持たせてもしっかりと枠に収まる。このサイズ感は現代の都市部において「ちょうどいい」扱いやすさ。この感覚や市街地での小回り性能も実用面の魅力だ。
そうは言っても、ゴルフの魅力は街乗りだけではない、今回も取材などで日帰り100〜200kmの移動も多かったが、疲労が少なく、しっかりとしたステアリングフィール、高速域での安定性、そして燃費は20km/L超を記録。長距離移動での完成度の高さはさすが。