世界中の自動車メーカーが本格的な電動化を表明する中、PHEVで時代を先取りしているのが、ボルボが誇る「T8」シリーズだ。最先端であり最上級のアイコンとしてのその魅力を、検証してみよう。(以下の記事は、Motor Magazine 2018年8月号より)

環境にやさしいクルマ作りの最先端を走るボルボの選択

スカンジナビアンデザインと優れた安全性で人気のボルボも、2016年に発表したフラッグシップSUVのXC90で初めてPHEVをラインナップして以来、この新時代の環境車を熱心に開発し、世に送り出している。常に「人」を中心としたクルマ作りを標榜するボルボが、環境を大切にする製品を生み出すのはある意味で当然のこと。第一作目のXC90に続いてフラッグシップ ステーションワゴンのV90、ミディアムサイズSUVのXC60にもPHEVを投入。ユーザーのライフスタイルに応じた幅広い選択肢を用意する。

そんなボルボ、実は2025年までにPHEVに代表される電動化自動車を累計で最大100万台販売するという壮大な目標を掲げている。これは、2017年の販売台数が57万台余りだったボルボにとってはかなり野心的な計画といえる。これを実現するため、2019年以降にボルボが発売するすべての新型車にはPHEV、EV、もしくは簡易式システムのマイルドハイブリッドのいずれかをラインナップすることを発表済み。ボルボの未来は電気エネルギーとともにある、といっても過言ではないのだ。

画像: センターディスプレイには「エネルギーマネジメント」の状況を図や棒グラフで表示させることができる。

センターディスプレイには「エネルギーマネジメント」の状況を図や棒グラフで表示させることができる。

ところで、ボルボが現在、世に送り出しているPHEVには、いずれも「T8ツインエンジン」というグレード名が与えられている。このうち、最初の「T8」はボルボのエンジンラインナップ中、もっとも強力なパワープラントであることを意味する。

もともとかつては4気筒、5気筒、6気筒、8気筒と様々なタイプのエンジンを生産していたボルボだが、一定の範囲内であればシリンダーの数が少ないほうがエンジンの効率を高めるには有利との原則に基づき、現在はパフォーマンスとのバランスを 慮して4気筒に一本化。ターボチャージャーやスーパーチャージャーといった過給器との組み合わせ方で様々な用途に対応している。そういったエンジンパフォーマンスを表現するひとつの方法として、かつてシリンダー数に応じてT4、T5、T6、T8と呼んでいたグレード名を活用。ターボチャージャーとスーパーチャージャーに加え、プラグインハイブリッドという強力な動力源を備えたPHEVに、トップパフォーマーであるT8のグレード名を与えているのだ。

いっぽうの「ツインエンジン」は、PHEVの特徴である通常のエンジンと電気モーターというふたつの動力源を搭載していることを意味する。「電気モーターもエンジンの一種」という捉え方だ。

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