究極の全方位性能を追求したフォルクスワーゲン「R」
フォルクスワーゲンは10年にR GmbHを設立。モータースポーツ活動やそのフィードバックを受けた市販車の開発を担当している。いわばAMGやM的なところを想像するが、フォルクスワーゲンが目指すRモデルも、ベースモデルに対して全方位を等しく拡張し、究極のトータルバランスを追求したものに窺える。
Rモデルの登場当初はシロッコRのようにかなり走り側に尖らせたモデルもあったが、現在のラインナップは4モーション=四駆を基本にして高速高負荷時のスタビリティを確保した上で、パワーを
高め足まわりの許容幅を広げるというセットアップが基本となる。
300ps級のハイパワーながらベースモデルとはひと味違う乗り味が特徴で、ゴルフの場合は軽快さやキレの良さを売りにするGTIに対して、上質で盤石なRというキャラクターの棲み分けが成立している。
それゆえ、SUVのティグアンやTロック、本国ではアルテオンにもそれが設定されるなど、フォルクスワーゲンの最上のエンジニアリングを示しているのがRということになるだろう。(文:渡辺敏史/写真:井上雅行、小平 寛、ポルシェAG、ダイムラーAG、アルピーヌジャポン、フォルクスワーゲンAG)
充実したラインナップのアウディRSモデル
「RS」は「Racing Sport(レーシングスポーツ)」を意味する。これはアウディがモータースポーツで鍛えた最先端テクノロジーが投入されたハイパフォーマンスモデルたちに冠される称号である。Part1に登場するRS 3 セダンやPart4に登場するピュアEVのRS eトロン GTをはじめ、RS 3スポーツバック、RS 4アバント、RS 5 クーペ、RS 5 スポーツバック、RS 6 アバント、RS 7 スポーツバック、RS Q3、RS Q3スポーツバック、RS Q8と数多くのRSモデルをラインナップしている。どのセグメント、どのボディ形状においても高性能モデルをラインナップするというアウディの姿勢が見てとれる。