優れたコントロール性に心奪われた「SF90XXストラダーレ」── 大谷達也
ランボルギーニ レヴエルトもマクラーレン750Sも完成度の高さに度肝を抜かれたけれど、「印象に残った」という意味ではフェラーリSF90XXストラダーレがいちばん。
なぜなら、その圧倒的なパフォーマンスもさることながら、ハイブリッド4WDと最新のエアロダイナミクスがもたらすスタビリティの高さ、そして優れたコントロール性に心を奪われたからだ。
最近のマラネロが「扱い易さ」の改善に努めていることには気づいていたけれど、セミウエットのサーキットで振り回せるハンドリングを1000psオーバーのモンスターで実現した事実は、フェラーリの技術力が本当の意味で熟成されたことを物語っていると同時に、彼らの強い顧客志向の表れといって間違いない。
大谷達也が2024年に期待している1台「ポルシェ911」
一方、2024年に期待しているモデルはマイナーチェンジ版のポルシェ911(タイプ992)。「内燃機関を積む最後の911」とも噂されている新型でポルシェがなにを提案するのか、いまから興味津々だ。
俊敏な身のこなしには衝撃的「BMW XM」── 岡本幸一郎
いろいろ乗りましたが、イチバンといえばBMW XMですね。まず見た目がインパクト満点です。悪趣味だ云々という声もものともせず、とにかくこれほど突き抜けたデザインを現実に量産して市販したというのはスゴいことだと思うし、さらには走ってみても驚きの連続でした。
MAX489psの4.4L V8と197psのモーターを組み合わせたシステム総合653psを誇る圧倒的な瞬発力と、2.7トン超とは思えないほどの俊敏な身のこなしには衝撃を受けました。もう、物理の法則どこへやらという印象です。
一方で、24年に期待するのはEクラスの最新版です。かつてはSクラスやCクラスとはひと味違うチャレンジングな側面もあり、独自性を発揮していたように思うのですが、このところすっかり存在感が薄れているように見受けられます。
岡本幸一郎が選ぶ1台「メルセデス・ベンツ Eクラス」
このセグメントが厳しいのもわかりますが、だからこそなおのこと、Eクラスならではの目を引く何かをぜひ見せて欲しい!という意味で期待しています。